牝馬クラシック第1弾、第83回桜花賞(GI、芝1600m)は、阪神ジュベナイルF覇者のリバティアイランドが断然の1強ムー…
牝馬クラシック第1弾、第83回桜花賞(GI、芝1600m)は、阪神ジュベナイルF覇者のリバティアイランドが断然の1強ムード。それに対抗するのは、2戦2勝でシンザン記念を制したライトクオンタムや、トライアルの勝ち馬、モズメイメイにシングザットソング、ハーパーやエミューといった重賞勝ち馬が名を連ね、2歳女王にどこまで迫れるか注目が集まりそうだ。
そんな中、ディープインパクトのラストクロップとなるライトクオンタムが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。
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■キャリアの浅さ、馬格のなさが足かせとなる
デビュー戦は逃げ切って快勝、前走シンザン記念は、発馬で後手を踏み、若さをのぞかせながらも、牡馬相手に鮮やかな差し切り勝ちを収め、桜花賞の有力候補に名乗りを上げたライトクオンタム。これまでに5頭の勝ち馬を輩出し、得意舞台と言える桜花賞でディープ産駒が走ることができるのも今年が最後。その期待を一身に背負うライトクオンタムが、リバティアイランドの対抗一番手に支持されるのも頷ける。
しかし、彼女にとって歓迎できないマイナス材料が多い点は否定できない。まずはキャリアがまだ2戦しかないこと。過去10年の桜花賞で、キャリア2戦馬の成績は【1.0.0.7】で、唯一勝ち星を挙げたのが、牝馬三冠馬デアリングタクト。
また、シンザン記念からの直行ローテは【1.0.0.1】と数は少ないが、勝ち馬はご存知の通り、牝馬三冠馬アーモンドアイ。つまり、キャリア2戦でシンザン記念からの直行で桜花賞を勝ち切るには、後の牝馬三冠馬になるようなスーパーホースじゃないと出来ない芸当だということだ。
現時点で、秋までの結果を予測することは困難だが、リバティアイランドという最強のライバルがいる状況で、ライトクオンタムが牝馬三冠馬になれるかどうか、かなり微妙なラインだろう。加えて、ディープ産駒らしく、ライトクオンタムは小柄な牝馬。これまでの2戦は426~428キロで出走しており、3カ月の休養を挟んだとしても、大きな馬体増はないだろう。
過去10年の桜花賞、馬体重別成績を見てみると、勝ち馬はすべて460~499キロの馬たち。459キロ以下の馬は【0.5.5.92】と、2、3着には入っているが苦戦傾向で、昨年もナミュール(426キロ)が1番人気で10着に敗れている。
ライトクオンタムはこれまでに、11頭、7頭立てと、少頭数でのレースしか経験がなく、フルゲート戦への対応も課題。シンザン記念で2着に下したペースセッティングが、その後ファルコンSで11着に大敗しているように、レースレベルにも疑問符がつく。先週の大阪杯を制し勢いに乗る武豊騎手が鞍上でも、リバティアイランドの対抗馬としては、不安材料の多さと人気面でも妙味がなく、ここは思い切って「消し」でいきたい。
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著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか 20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。