エース前田を温存、西谷監督「明日がどうとかではない」 阪神甲子園球場で行われた「第95回記念選抜高校野球大会」は3月31…
エース前田を温存、西谷監督「明日がどうとかではない」
阪神甲子園球場で行われた「第95回記念選抜高校野球大会」は3月31日、準決勝2試合が行われ、第2試合で大阪桐蔭は報徳学園(兵庫)に5-7で敗れた。3回に5点を奪って先制するも、リードを守れず逆転負け。春連覇とはならなかった。
先発マウンドには3回戦の能代松陽(秋田)戦で7回途中無失点と好投した南恒誠投手(3年)が上がった。西谷浩一監督は「前田ということも考えましたけども、南がいい準備をしていましたし、明日(決勝)がどうとかではなく、今日1番いい選択をして南でした」と起用の意図を語った。相手は昨秋の近畿大会決勝で1-0と辛勝した報徳学園。その試合ではエース前田悠伍投手(3年)が3安打完封していた。
南恒は2回までテンポよく無安打に抑えるも、5点リードの3回に内野安打と犠飛で2点を返される。その後は3イニングを危なげなく終えるも、7回に内野安打からピンチを招いて無死一、二塁から林純司内野手に2点適時打を浴びたところで降板となった。7回はなんとか同点で凌いだが、8回に前田悠伍投手(3年)が2点を奪われた。
西谷監督は先発した南恒について「頑張ってくれた。自分の持ち味を出して抑えてくれた。言うことはないです」と称賛。一方で「結果的にはもう少し早く代えてやればよかったなと思いました」と、後手となってしまった継投を悔やんだ。
夏に向けて投打に課題「たくましくなっていかないと」
西谷監督は「この大会はなかなか攻撃がうまく出来なかったことが露呈した」と振り返った。毎年甲子園で自慢の強打を見せつける大阪桐蔭だが、今大会はロースコアの試合も多く、1試合平均3.75得点だった。「打つだけじゃないですけど、攻撃力をつけていかないと。ピッチャー陣も、もう1つ2つたくましくなっていかないといけない」と夏へ向けた課題は多い。
この日、悔しいマウンドとなった南恒は「真っすぐが投げ切れなかったり、不運なあたりもあった中で粘りきれなかったのが弱さかなと思います」と下を向いた。投手陣の課題は、1年時から注目を集めてきたエース前田に次ぐ存在。「前田だけじゃ勝てないということでこの冬やってきました」と振り返るように、チームメートも痛感している。
球数制限も導入され、大黒柱のエース1人に頼る投手起用には変化が迫られている。南恒は「夏は前田に頼らないようにやっていきたい」と成長を誓った。
試合後、スタンドへのあいさつを終え、西谷監督は選手たちに声をかけた。「選抜は終わりましたけども、夏に向けてのスタートですので、みんなで知恵を絞って努力して、ここに必ず帰ってきて優勝しようと」。悔しさを胸に、夏の山を登り始める。(上野明洸 / Akihiro Ueno)