森保一監督率いる日本代表が、新たなスタートを切った。カタール・ワールドカップでもあと一歩まで迫ったベスト8以上の成績を…
森保一監督率いる日本代表が、新たなスタートを切った。カタール・ワールドカップでもあと一歩まで迫ったベスト8以上の成績を目指して、森保ジャパンの2期目に入った格好だ。結果はウルグアイ代表(3月24日@東京・国立競技場)と1-1で引き分け、コロンビア代表(3月28日@大阪・ヨドコウ桜スタジアム)に1-2で敗れたが、この第一歩の実情はどのようなものだったのか、南米の強豪相手の2試合から、ベテランのサッカージャーナリスト・大住良之と後藤健生が解析する。
■掛け違いの原因
――日本に連係が生まれなかった掛け違いの原因は、どこにあったのでしょうか。
後藤「ひとつは、後ろからのサポートがなかったこと。両アウトサイドは1人で行くしかなかった。いろいろやろうとしているのは分かったけど、サイドバックとサイドハーフの関係性をつくれなかった。冨安健洋がいたら前線に正確なパスをつけられるけど、そういうパスもなかった。だから前の選手が孤立してしまうというのが理由の一つ。
あとは、伊東純也を除くワールドカップに出た攻撃の選手たちが全員、コンディションが悪そうに見えたよね。久保建英は合流が遅れて30分しか出られなかったけど、他の選手も全員、調子が良さそうじゃなかった。鎌田大地についても、それほど酷評する必要はないんじゃないかなと思っていたけど、今回の2試合を見たら『ちょっと、これじゃあなあ』という感じになる。今の状態なら使わない方がいいんじゃないかな、というくらいに悪かった。とにかく、個々のコンディションの悪さが感じられたね」
■「ちょっと一休み」の雰囲気
大住「一昨年のワールドカップ予選では、2連戦の初戦ではヨーロッパから帰ってきたばかりの選手たちは時差ぼけなどでコンディションが整わず、2試合目は良くなるという流れだった。でも今回は、最初から最後まで足が地につかず、ふわっとしていた感じだったよね」
後藤「今回の初戦は木曜日じゃなくて、金曜日だったんだよね。1日空いた分、コンディション調整には良いはずなんだけど、全然そうではなかった。やっぱり、ワールドカップに出た選手は『ちょっと一休み』みたいな気持ちになってしまうんじゃないかなと思うけど」
大住「そうかもしれないね。対戦したウルグアイ代表を見れば分かるけど、国際試合って気持ちも集中力も110パーセント、120パーセントで戦うものなんだよね。今回の日本の選手は70、80パーセントくらいのテンションだから、相手に詰められたらオタオタするし、自分たちは間合いを詰めているつもりでも全然詰め切れないという状態になっちゃって。それが試合内容の大きな差につながっているような気がしたけどね。後藤さんが言ったように、ワールドカップに出た選手たちの今回の試合に懸ける気持ちが、ちょっと弱かったかもしれない」
■本気だった2チーム
後藤「ある程度やればできるんじゃないかなという気持ちもあったかもしれないし、疲れもあっただろうしね。いろいろな要素があるだろうし、人間がやっているんだから常に100パーセントで戦うのが難しいことは、ある程度理解できますけどね」
大住「もしかしたら甘くみたのかもしれないけどね。自分たちはできる、自分たちがパパっとやれば、相手はギャフンと言うというような気持ちはあったかもしれない。ウルグアイ戦なんて、逆にギャフンと言わされちゃったもんね。試合は1-1だったけど、内容には大きな差があった」
後藤「そういう意味では、ギャフンと言わされて良かったよね。南米のチームはいつも日本に遠征して真面目に戦ってくれる。韓国もウルグアイに1-2で負けていたから、やっぱり南米の選手はいつでも頑張るなと感心するよね」
大住「コロンビアなんてえげつないほど勝負にこだわって、リードしてから時間稼ぎとかありとあらゆる手を使ってくれた」
後藤「選手交代をして時間稼ぎしたりね。コロンビアはロシア。ワールドカップで日本にやられたから、意識しているんだよ」