4月2日に阪神競馬場で行われる大阪杯(GI、芝2000m)の「血統傾向」を分析する。2018年以降の大阪杯で3着内に入っ…

4月2日に阪神競馬場で行われる大阪杯(GI、芝2000m)の「血統傾向」を分析する。

2018年以降の大阪杯で3着内に入った種牡馬データを集計した下記の血統表をもとに推奨馬2頭を紹介する。ここでは、そのうち1頭を紹介する。

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■瞬発力のあるサンデー系が大威張り

過去5年はサンデー系が全勝。GII時代を含むと目下12連勝中と大得意なレースだ。なかでも、ディープインパクト系が【3.2.4.19】勝率10.7%、複勝率32.1%、単回収値332と非常に優秀。昨年も8番人気のポタジェが勝利するなど9年連続で馬券圏内に好走している。

一方、キングマンボ系種牡馬は【0.1.1.11】と苦戦傾向。今年もドゥラメンテ産駒のスターズオンアースなど3頭が出走を予定しているが、今回は評価を下げたいところ。

この理由はコース形態とレース展開にある。阪神芝2000mは、コーナー4度の内回りで、スタート直後に急坂が待ち構えているコース形態。加えて当レースには中距離路線からの参戦が多く、スローペースで流れる傾向にあり、「瞬発型」になりやすい。それが、瞬発力に富んだディープインパクト系種牡馬がフィットする所以だ。

そこで今回はディープインパクト産駒に注目する。

■キラーアビリティ

父に無敗の3冠馬・ディープインパクト、母は米ダートGI・ハリウッドスターレットS勝ちのキラーグレイシス、母父は米ダートGI・シガーマイルを連覇するなど米GI5勝のコンガリーといった血統構成。2歳時からリステッド競走の萩Sでダノンスコーピオンの2着に入ると、続くホープフルSをレースレコードで勝利しクラシックの主役へと躍り出た。

しかしその後は体調が整わなかったこともあり、皐月賞、ダービー、アルゼンチン共和国杯とひと息の内容に留まる。その後、距離を短縮して挑んだ中日新聞杯では、出遅れたものの道中は折り合いに専念すると、直線では馬群を割って伸び、先に抜け出したマテンロウレオをゴール前差し切って復活の勝利。折り合いは少しずつ進展を見せており、スタートを決め、前目で競馬できれば先行が有利な大阪杯だけに突き抜けてもおかしくはないだろう。

また父ディープインパクト×母父ナスルーラー系の牡・セン馬は、2018年以降、右回りの2000m戦に出走すると【17.13.10.56】勝率17.7%、複勝率41.7%、単回収値98。さらに上記の条件に加えて、春(3~5月)に行われた阪神コースに絞ると【3.0.1.4】勝率37.5%、複勝率50.0%、単回収値418と一気に期待値が跳ね上がる。

似た配合構成のアルアインは2019年の大阪杯を9番人気で制しているように、この暖かくなってきた時期に行われる阪神の舞台では無視できない血統と言えそうだ。

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文●中井達也(SPREAD編集部)