8強決めた仙台育英にパワー注入した能代松陽の大健闘 阪神甲子園球場での「第95回記念選抜高校野球大会」第9日の28日、第…
8強決めた仙台育英にパワー注入した能代松陽の大健闘
阪神甲子園球場での「第95回記念選抜高校野球大会」第9日の28日、第4試合で甲子園夏春連覇を目指す仙台育英(宮城)が龍谷大平安(京都)に6-1で完勝し、ベスト8へ駒を進めた。須江航監督は「5点も6点も取れるとは思ってませんでした。頼もしい限りです。昨夏の経験で、甲子園球場がホームだといえる空気感でやれている」とナインを称賛。加えて、この日の第1試合で大阪桐蔭(大阪)と熱戦を繰り広げた能代松陽(秋田)に「勇気をもらいました」と明かした。
能代松陽・森岡大智投手(3年)が真っ向勝負で大阪桐蔭打線に立ち向かっていく姿。仙台育英ナインがそれを見たのは宿舎での朝食時間だった。「第4試合で遅めなので、9時から9時半くらいまでは、みんなで見てましたね。中盤です。ゼロ、ゼロでノーヒットで進んでいくようなところで。みんな歓声上がっていましたよ。素晴らしいピッチングだったので」と須江監督は話した。
この日は出番がなかったエースの高橋煌稀投手(3年)も「なかなか点が入らない試合で、大阪桐蔭さんもなかなかヒットが出ない中で、能代松陽さんもチャンスをつくっていたんで、そういう場面ではみんなで盛り上がったりとかはしてました。同じ東北勢として頑張ってほしいなというのはありましたし、自分らも頑張ろうって思いました」。仙台育英ナインは大いに刺激を受けたのだ。
須江監督は「僕たちは東北の代表として出場しているので、同じ東北の代表として、しかも東北大会の準決勝で戦った能代松陽さんが王者の大阪桐蔭さんにああいう試合をしたというのは僕たち、ホントに勇気をもらいました」と熱く語る。さらにまた「夏に(甲子園を制覇し)おめでとうじゃなくて、ありがとうという言葉を東北6県のみなさんにいただいて、その気持ちが子どもたちを成長させてくれた。その言葉が僕たちを選抜に導いてくれたと思うので、また感動を1試合1試合共有できればと強く思います」と付け加えた。
進化し続ける仙台育英、初戦辛勝の課題を消化「機動力と打力を…」
能代松陽にパワーをもらった仙台育英は実際、本番の試合でも龍谷大平安を圧倒した。まず初回に1番・山田脩也内野手(3年)が左前打で出塁し、すかさず盗塁に成功。これを足がかりに先制点を奪ったが、これに須江監督は「自分たちの今日やりたいという意思表示ができたので、理想の展開に持ち込むことができました」と目を細めた。延長10回タイブレークで2-1のサヨナラ勝ちした初戦の慶応(神奈川)戦を踏まえてやってきた練習がいきなり成果を上げたからだ
「初戦で私たちの打力というのがまだまだ足りないなというのを学びまして、相手より上回るのは何かと考えたら、機動力と打力をコラボレートしていけば、突破口が開けるかなということを再確認しまして、雨で日程があきましたから、そういった練習を多くつめた。まさに練習のたまものというプレーが1、2番バッターのところでできたのが非常に大きかった」
そこから勢いに乗って、勝利をつかんだわけだが、もちろん、朝食タイムで自然と奮い立たせてくれた“能代松陽効果”もあったということだろう。準々決勝は報徳学園(兵庫)戦。「一番攻守に力強い野球をバランスよくされているのは報徳さんと思う。明日が決勝戦のつもりで臨まないと勝てない相手」と須江監督。「東北で残っているのは僕たちだけになりましたから」。仙台育英ナインは気合十分だ。(山口真司 / Shinji Yamaguchi)