課題の打撃…打撃コーチに「自分の感覚をしっかり言葉にしながら」 プロ7年目の春季キャンプで、ガチガチに緊張するとは思って…
課題の打撃…打撃コーチに「自分の感覚をしっかり言葉にしながら」
プロ7年目の春季キャンプで、ガチガチに緊張するとは思ってもみなかった。「第1クールはすごくオドオドしながら……。ルーキーのような気持ちでした」。トレードで中日からDeNAに移籍した京田陽太内野手は、環境の変化を肌身で感じながら、自らの居場所を探している。周囲がざわついた放出劇からはや4か月。新天地に来た意味を、今は冷静に受けとめ、ただ前を向く。
ユニホームも、チームメートも、雰囲気も、何もかも勝手が違う転校生の心持ち。「周りの方々のサポートもあって、すごくやりやすい環境でできています」と感謝する。キャンプでは、同学年のキャプテン・佐野恵太外野手に「同級生会」を開いてもらった。「若い選手たちも『京田さん、京田さん』と話しかけてくれるのがうれしいですね」と穏やかに笑う。
グラウンドでやるべきことは変わらない。課題と言われ続けてきた打撃。「自分で納得して、練習して、ダメだったらまた練習すればいい。その繰り返し」。同じ左打ちの石井琢朗チーフ打撃コーチや鈴木尚典打撃コーチに対し「自分の感覚をしっかり言葉にしながらコミュニケーションをとっています」と試行錯誤を続ける。オープン戦からシーズンへと向かう中で、適度な焦りを感じながら結果を求める。
トレードの成否は…「周りを納得させるのは、結果」
昨年11月、突き付けられた現実に心は揺れた。キャリアワーストの43試合出場に終わった6年目のシーズンを終え、覚悟はしていたが、いざ当事者になると様々な思いが交錯した。「中日は僕のプロ野球人生が始まったチームでもありますし、温かいファンの方々も多い。名古屋の街も好きだったので、最初は離れる寂しさもありました」。背番号1のユニホームは、本拠地のスタンドでよく見かけた。チームの顔のひとりが放出されることに、賛否があるのは確かだった。
ネット上に溢れる声は、京田の目にも入ってきた。球団の方針を批判する意見に、申し訳なさも感じた。自らの未熟さもトレードに至った一因であることは分かった上で、改めて“真意”を考える。
「追い出されたとは思っていません。違うところでもう一度頑張ってほしい、お前ならまだできるだろうという球団側の思いだったと受け止めています」
なによりトレードの成否を決めるのは、これからの自分次第。「周りを納得させるのは、結果だと思うんで。結果が全てのスポーツですし、後悔したくはない」。三塁だろうが、一塁だろうが、言われればどこでもやる。今が、プロ人生の分岐点。横浜の地に、必死にしがみついてみせる。(小西亮 / Ryo Konishi)