3月26日に行われた川崎フロンターレと湘南ベルマーレの試合は、クラブの功労者にとってラストマッチとなった。 川崎の強化…

 3月26日に行われた川崎フロンターレ湘南ベルマーレの試合は、クラブの功労者にとってラストマッチとなった。

 川崎の強化担当として、チームを支えてきた庄子春男氏。2021年からはエグゼクティブアドバイザーとして活動していたが、3月9日に今月末での退任が発表されていた。

 3月の最後のゲームがこのルヴァンカップ湘南戦ということで、試合後に選手が場内を1周したあとにサポーターがGゾーンに横断幕を掲示。そこに記されていたのは、「長きに渡りフロンターレを支えてくれてありがとう!俺たちはもっと庄子さんと一緒に戦いたかった」という44文字の言葉だった。

 その横断幕の前に庄子氏が姿を現すと、サポーターからは庄子さんへの感謝の言葉やエールが飛び交い、さらにサポーターに向けても言葉が送られた。

 鬼木達監督はかつて、庄子氏との思い出として次のようなエピソードを語っていたことがある。それは、チームが苦しい時に現場とは違った事業部の食事会に誘ってくれたというもの。鬼木監督はあまり事業部の食事会には参加したことがなかったことに加え、「結果が良くない時だったので顔が出しづらかった」と振り返るが、実際にはそこでさまざまな言葉をかけられて勇気をもらったという。クラブの潤滑油としても、庄子氏はチームに大きなものをもたらしていた。

■サポーターの姿に表れた川崎の強さ

 9日に発表された退任にあたって、庄子氏は以下のようなコメントをクラブを通じて発していた。

「チームは生きものです。良い時もあれば良くない時もあります。時には皆さんに我慢していただくような事もあるかと思いますが、どんな状況でもチームを信じて一緒に戦って下さい。フロンターレは『ブレずに』戦い続けていくはずです。」

 この日、川崎は引き分けたことで5戦未勝利という結果になったが、選手に対してサポーターは拍手とエールで迎えた。他のクラブであれば、ブーイングで迎えるところもあった場面だ。

 それでも暖かく出迎えたのは、庄子氏がメッセージに込めたように、サポーターと選手が一緒に戦っているからだ。川崎の強さと結束力を、庄子氏の退任と5戦未勝利によって改めて見せつけたのだった。

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