帰国2日で即スタメン出場、即アーチ 野球日本代表「侍ジャパン」の一員として第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WB…

帰国2日で即スタメン出場、即アーチ

 野球日本代表「侍ジャパン」の一員として第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会ぶりの優勝に貢献した西武・山川穂高内野手は25日、本拠地・ベルーナドームで行われたDeNAとのオープン戦に「4番・指名打者」でフル出場した。6回の第3打席では、左翼席中段へソロアーチを描いた。23日に米マイアミから帰国したばかりの“侍”の中で、この日早速出場したのは、山川と巨人・大城卓三捕手の2人だけ。激戦の疲労が癒えたわけではないが、山川を急かせた「理由」があった。

 首脳陣は当初、山川を2日間は完全休養とし、オープン戦最終戦の26日DeNA戦での出場で状態向上を任せるつもりだった。ところが、山川は帰国翌日の24日、早朝に思い立ち試合前のフリー打撃へ志願の“飛び入り参加”。25日にはフル出場を“志願”した。

「WBCでは代打が多かったので、早くこのチームの流れに乗っかりたかった。西武での僕の流れというものがある。ロッカーでいかに過ごし、試合開始の何時間前にグラウンドに降りるのか、といった感覚を取り戻したかった。打席でもルーティンを1つ1つ確認しました。今日は、打てるに越したことはありませんが、そういうことの方が大切でした」

 チームにとっても、不動の4番がスタメンに戻ってくれるのは、1日でも早い方が望ましい。西武はこの日、マーク・ペイトン外野手、デビッド・マキノン内野手の両新外国人を1、2番に置く重量打線を試した。松井稼頭央監督は「山川が4番に座ってくれたから、それを踏まえて(両新外国人の)1、2番ということも考えることができた」と意図を説明した。

WBCで感じた「喜び」と「悔しさ」

 山川はWBCの感想を聞かれると「野球というスポーツの力を感じ、こんなに応援してもらえると感じることができてよかった」と喜んだ。その上で「もう少し(試合に)出たかったという悔しさと、周りがみんな打っていた中で、あの立ち位置は仕方がなかったという思いが半々」と複雑な胸の内を明かした。

 準決勝のメキシコ戦では、2点ビハインドの8回1死二、三塁のチャンスで甲斐拓也捕手(ソフトバンク)の代打で登場。1点差に迫る左犠飛で、9回の逆転サヨナラ勝ちへつなげた。ただ、WBC本大会7試合中、出場は3試合で、スタメンは1次ラウンドのチェコ戦のみ。5打数1安打2打点(2犠飛)で、正一塁手の座を岡本和真内野手(巨人)に譲った格好だった。

「僕が打ちまくったとしても、優勝できなかったら意味はなかった。僕も調子が悪いわけではなかったけれど、同じ一塁を守る岡本、牧(秀悟内野手=DeNA)がガンガン打っていたので、出られないのも仕方がなかった」と振り返るが、大会前の壮行試合・強化試合で15打席連続無安打のスランプに陥ったことが本戦で出場機会に恵まれなかった一因で、不完全燃焼の部分も当然あった。

 満足しきれなかったからこそ、休む気になれないのかもしれない。「今年も本塁打王は必ず取ります。それによってチームも優勝に近づくと思うので、絶対に譲れない。そこはWBCの結果と関係なく、変わりません」と強調する。日本を代表する長距離砲の実力は、ワールドクラスであることを証明してみせる。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)