1点リードの9回から守護神として大谷が登板、トラウトを空振り三振に仕留め胴上げ投手に 野球日本代表「侍ジャパン」の大谷翔…
1点リードの9回から守護神として大谷が登板、トラウトを空振り三振に仕留め胴上げ投手に
野球日本代表「侍ジャパン」の大谷翔平投手(エンゼルス)は21日(日本時間22日)、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝・米国戦に「3番・DH」で出場。9回からDHを解除しマウンドへ上がり、最後はマイク・トラウト外野手から空振り三振を奪って世界一を決めた。これ以上ない、最高峰の“同僚対決”を野球評論家・新井宏昌氏は「お互いを知り尽くした、見応え十分の勝負だった」と振り返った。
世界一を決めるマウンドには大谷が君臨していた。1点リードの9回。先頭に四球を出すも、続くムーキー・ベッツ外野手を157キロの直球で二ゴロ併殺に抑え雄叫びをあげた。そして、2死から打席に入ったのはトラウトだった。フルカウントから最後は140キロのスライダーで空振り三振に仕留め、勝利を手にした。
マウンド上でグラブを投げ捨て、雄叫びを上げる大谷の姿に新井氏は「今大会では普段は見せない大谷の表情を見ることができた。感情を爆発させチームを鼓舞し、最後は自らの手で世界一をたぐり寄せた。トラウトとの勝負は、これ以上ない舞台と結末だったと思います」と、最終回の場面を振り返った。
最後の最後で、筋書きのないドラマが待っていた。MLBで3度のMVPを誇る現役最強打者と、唯一無二の“二刀流”が対峙。エンゼルスの同僚で、メジャー屈指の“2大スター”の対決は見応え十分だった。
3度のMVPを誇る現役最強打者・トラウトの対決「投げそこないがなかった大谷に軍配」
メジャーリーグの解説者としても活躍する新井氏は「大谷VSトラウト」の勝敗は五分五分だと見ていた。
「トラウトはどちらかと言えばローボールヒッター。普通は低めにボールを集めるとなるが、トラウトの場合は逆で低めの方が危険な打者。スライダー、スプリットの投げそこないがあればトラウトに勝機があり、大谷が強いボールをベルトより上のゾーンで勝負できれば大谷の勝ち。お互いの個性を知るもの同士だったので面白い対決だった。その後も甘く入る抜け球はなく、4球目の高目、160キロ直球で空振りを奪い追い込んだ。次の投球は力んでボールになり、フルカウントからはコントロールに自信のあるスライダーで空振り三振を奪った」
初球は外角低めのボールになるスライダーで様子見。2球目は真ん中低めの160キロ直球で空振り。その後も甘く入る抜け球はなく、4球目で高めの160キロ直球で空振りを奪い追い込んだ。最後は外角からボールゾーンに逃げていくスライダーで空振り三振を奪った。
「強いボールで空振りを奪い、キレのいいスライダーで三振。投げそこないがなかった大谷に軍配が上がった。ウィークポイントを突いた配球も素晴らしかったが、あの場面で全てを出し切れるのが大谷のすごいところ。今年のメジャーリーグでも、これ以上の活躍を見せてほしい」
夢の対決を制し、出場を熱望していたWBCで3大会ぶりの世界一という最高の結果を残した大谷。トラウトを斬った“最強の二刀流”は、興奮冷めやらぬ中3月30日(同31日)にはアスレチックスとの開幕戦に挑む。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)