15日、森保一監督が第2次森保ジャパンの初陣のメンバーを発表した。その日本代表メンバーリストは、さっそく日本の課題を明…
15日、森保一監督が第2次森保ジャパンの初陣のメンバーを発表した。その日本代表メンバーリストは、さっそく日本の課題を明らかにしていた。
森保監督はこれまでチームを支えてきたベテランを外し、年齢層を一気に引き下げた。その中でワールドカップメンバーから外れていった選手たちは、
GK 川島永嗣(39)
GK 権田修一(34)
DF 長友佑都(36)
DF 吉田麻也(34)
DF 酒井宏樹(32)
DF 谷口彰悟(31)
MF 柴崎 岳(30)
DF 山根視来(29)
MF 南野拓実(28)
MF 相馬勇紀(26)
の10人(海外移籍したばかりの選手は呼ばないという過去の森保監督の選考方針を考えると、相馬は他のメンバーとは別に考えたほうがいいはず)。
カタールワールドカップ全4試合に先発したのは権田と長友と吉田。また、ケガがなければそれまで森保監督の信頼が厚かった酒井が、右サイドでずっと起用されたはずだ。つまり日本代表のレギュラーDF3人に代わる選手を見つけなければいけない。
日本代表がワールドカップで死のグループを突破できたのは、守備の安定感があったからに他ならない。その日本の良さを今から4年間で作り直さなければならないのだ。
■初招集4人のうち3人がDFのワケ
平均年齢が若くなっても「若手がどんどん台頭してきた」ということではなく、「再構築」を狙ってのもの。クラブチームとは違って、限られた時間の中で組織を組み立てるという難しいミッションが待っている。
そのため、今回初招集した4人のうち3人はDFだったのだろう。3人のDF、角田涼太朗(23)、バングーナガンデ佳史扶(21)、半田陸(21)について森保監督はこう評している。
・角田「左利きで、センターバックも、左サイドバックもできる。攻撃力もあって、後方からのビルドアップ、そして数的優位を作り出すことができる」
・バングーナガンデ「攻撃に参加できる。セットプレーのキッカーとしてもいいボールを配給できる」
・半田「守備の部分の強度を発揮できて、攻撃につなげられる」
未知数の選手の伸びに期待するとして、では具体的にはどんな状況なのか。
これまで何度もフィールドプレーヤー最年長・長友は世代交代が叫ばれ続けてきた。だが、一番手と目された中山雄太(26)はポジションを完全に奪うまでに至らず、伊藤洋輝(23)は経験不足を露呈した。2010年以降、4大会連続で長友が先発していたということは、それだけ人材不足ということだ。
右サイドも酒井の代わりを務めていた山根も招集外となり今後は不透明なポジション。2019年アジアカップでは室屋成(28)が招集されていたが、山根と1歳違いに過ぎないことを考えると、今後再び招集される確率は下がるかもしれない。
吉田が務めていたセンターバックは板倉滉(26)と冨安健洋(24)で埋められそうだが、冨安は負傷が続き不安が残る。また吉田が見せていたリーダーシップは誰かが取らなければならないが、森保監督も「まだ全く考えていない」とキャプテンは決まっていない。
■GKの最多試合出場数は「11」
この「穴」になりそうな部分を誰が埋めるか。2010年南アフリカワールドカップで23歳の長友が出場したことを考えると、安定した選手起用が出来るためにやはり20代前半の選手が台頭してこなければならない。
そして実は最も深刻なポジションはGKだ。今回招集されたメンバーで国際Aマッチの出場数は一番多いシュミット・ダニエル(31)で11試合。大迫敬介(23)は3試合、谷晃生(22)は1試合しかない。川島が95試合、権田が37試合ということを考えると、一番辛抱強く使って経験を積ませなければならないのはGKということになる。
ドイツやスペインを破り、あと一歩でベスト8までたどり着けそうだった森保ジャパンへの期待は膨らんでいる。だが詳細に見ていけば、これまでよりもさらに困難な道が待っているのは間違いない。
【森雅史】
もり・まさふみ/12月12日、佐賀県生まれ。週刊専門誌を皮切りに数多くの雑誌・書籍に関わってきた。ロングスパンの取材とインタビューとが得意分野で、選手以外にも広い取材範囲を持っている。北朝鮮やイランでの取材経験もある、キュートでニートなフットボールジャーナリスト