3月24日のウルグアイ戦と28日のコロンビア戦で新たなスタートを切る森保ジャパンには、カタールW杯で活躍した選手の多くが…
3月24日のウルグアイ戦と28日のコロンビア戦で新たなスタートを切る森保ジャパンには、カタールW杯で活躍した選手の多くが継続して選ばれると予想されているが、欧州サッカーやJリーグですばらしいプレーを見せている新顔もいる。ここでは5人の識者に、代表に選ぶべきおススメの選手を挙げてもらった。
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横浜F・マリノスですばらしいプレーを見せている角田涼太朗
【絶対的なおススメがいる】
杉山茂樹(スポーツライター)
代表に過去に1度も選出されていない新顔となると、絶対数は多くない。選出されたことはあるが怪我で辞退した過去がある選手を含めていいならば、1番手にくるのは鈴木優磨(鹿島アントラーズ)になる。実力的には、現在Jリーグでプレーする日本人アタッカーのなかではナンバーワンかもしれない。
やや荒くれた風貌や雰囲気に似合わず、真ん中、左右、トップ下とどこでもできる多機能性、今日性が自慢。オラオラ系なのに繊細。このアンバランスさが魅力だ。筆者なら0トップ気味のセンターフォワード(CF)か1トップ下に据えたい。
そのほかでは今季、サンフレッチェ広島から鹿島に加わったウインガーの藤井智也。鹿島では今季、FC町田ゼルビアからやってきた佐野海舟も中盤選手として総合的な能力が高そうだ。
中盤では、今季北海道コンサドーレ札幌から柏レイソル入りした高嶺朋樹も高水準な選手だ。DFでは、後方からシュアーなパスセンスを発揮する角田涼太朗(横浜F・マリノス)がいい。センターバックに加えサイドバック(SB)もできる多機能性も魅力だ。
絶対的なオススメは佐々木旭(川崎フロンターレ)。推進力もあれば、MF的な魅力もあるバランスに富んだ左SB。気が利いていて巧さもある。長友佑都(FC東京)との比較で言えば2ランク上だ。
【Jリーグで違いを見せている選手もいる】
小宮良之(スポーツライター)
実は森保一監督はロシアW杯後、刷新したチームで世代交代に成功している。その実績は評価すべきだろう。それだけに、カタールW杯後にどれだけ自らのチームをアップデートできるか。
そこで新チームに推薦したい新顔は、となるわけだが......。
現状では、代表の主力は90%以上、海外組になるだろう。それだけの技量、経験を持っている。スコットランドのセルティックで精力的なプレーを見せる古橋亨梧、旗手怜央、オランダで活躍する菅原由勢(AZ)、スペインで経験を重ねる橋本拳人(ウエスカ)は候補にふさわしい。
しかしW杯後の大事なリスタートとは言え、親善試合に過ぎない。3月は欧州シーズン真っ只中。無理に欧州から呼び戻すのは、選手のコンディションを考えても得策ではない。
そこでJリーグで違いを見せている選手を選び出し、サッカー界全体の人気浮揚に貢献するのも一つの手だ。
その点では、連覇を狙う横浜FMの水沼宏太、西村拓真は面白い。また、横浜FMと優勝を争った川崎の佐々木旭、橘田健人、宮代大聖も選択肢。とくに左SBはテストを行なうべきだろう。
また、各ポジションで左利きを増やすべきで、角田涼太朗、永戸勝也(横浜FM)、西川潤(サガン鳥栖)、川村拓夢(サンフレッチェ広島)も候補だ。
【SBとCFは積極的に新戦力を試すべき】
原山裕平(サッカーライター)
20代半ばのタレントが揃う中盤に新戦力が入り込む余地は小さいが、層が薄いSBとCFには積極的に戦力を試すべきだろう。
すでに招集経験があるために"新顔"とは言えないが、SBも中盤もこなすユーティリティの旗手怜央は新チームに取り入れたいタレントだ。セルティックで安定したパフォーマンスを続け、さらなるステップアップも見込めるだけに、彼の成長がそのまま日本代表の力を押し上げることにもつながるはずだ。
SBでは菅原由勢(AZ)が期待の新戦力となりそうだ。オランダで経験を積み、飛躍的に成長を遂げた22歳は、右にも左にも対応可能。長く無風地帯だったSBのポジションに、新たな風を吹かせてくれることを望みたい。
CFでは柏レイソルの細谷真大に注目が集まる。パリ五輪世代のエースは今季のJ1リーグでも開幕からゴールを続けている。自慢の走力は裏抜けでも、ハイプレスでも効果を発揮し、ゴール前での落ち着いたフィニッシュワークも年々進化を遂げている。絶対的な存在がいないポジションなだけに、付け入るスキは十分にあるはずだ。
【代表招集で今後の成長が期待できる選手たち】
中山 淳(スポーツライター)
まだ代表デビューを飾っていない新顔として招集してみたいのが、今季から川崎フロンターレのキャプテンを務める橘田健人だ。
ボランチを主戦場とする橘田は、かつて守田英正(スポルティング)がそうだったように、高いレベルでプレーさせればさせるほど伸びそうなタイプで、成長を促すためにも招集する価値はあるだろう。
層の薄い左SBでは、伸び盛りのバングーナガンデ佳史扶だ。現在FC東京のレギュラーとしてプレーする佳史扶は、パリ五輪を目指す新進気鋭のタレント。今後、パリ五輪で国際経験を積むと予想されることを考えても、初招集に値する。
FW陣では、昨季J2でゴールを量産し、J1に昇格した今季も好調を持続する横浜FCの小川航基や、現在オーストリアのLASKリンツで二桁ゴールをマークする中村敬斗も、成長が期待できる。
出場機会を得られるかどうかは別として、代表レベルを肌で感じるだけでも今後のプレーに違いが出るはずだ。
【ポスト酒井宏樹、ポスト長友佑都を】
浅田真樹(スポーツライター)
厳密な意味での新顔ではないが、海外組のなかでまず加えたいのは、菅原由勢(AZ)だ。年代別代表には名を連ねてきたものの、不運にもA代表とはあまり縁がなく、結局、東京五輪本番も選外に。
代表ではインパクトを残せていないが、オランダでは順調に成長を続けているように見える。長く酒井宏樹(浦和レッズ)が務めてきた右SBは層が厚いとは言えず、菅原に"ポスト酒井"を期待したい。
また、Jリーグに蔓延する「ヨーロッパにいないと代表には呼ばれない(裏を返すと、ヨーロッパへ行けば呼ばれる)」という空気を変えるためにも、Jリーグで出色のパフォーマンスを見せている選手にもチャンスを与えたい。
なかでも今のオススメは、角田涼太朗(横浜FM)だ。高さもあって球際にも強く、左利きでフィードセンスもいい。その上、SBもこなせるほど小回りも利く。左SBは日本代表にとって手薄なポジションでもあり、代表では"ポスト長友"の候補に考えてみても面白いかもしれない。