(C)Getty Images 野球日本代表「侍ジャパン」は12日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のプール…

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 野球日本代表「侍ジャパン」は12日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のプールB第3戦で、チェコに10ー2と快勝した。先発の佐々木朗希(21)は初回に失策で先制を許したものの、この回を最少失点で乗り切ると、3回途中66球を投げて8奪三振。危なげない投球で、先発の役割をきっちり果たした。

 このピッチングを、現役時代に阪急で数多くのタイトルを獲得し、引退後は投手コーチとしてダルビッシュ有(36)や田中将大(33)らを育てあげた佐藤義則氏はどう見たのか。

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「佐々木は力のある160キロの真っすぐも投げていたし、三振も取れている。このレベルのバッターには打たれない。状態は上がっている印象」

 日本一の投手コーチは開口一番、佐々木のピッチングを評価。さらに、投手コーチの視点から、次のようなアドバイスも送った。

「佐々木はどうしてもファウルが多くなるピッチャー。もう少し緩急を付けながら3球勝負ができるようになると、球数制限があるWBCのような大会でももっと効率的に投げることができる。チェコ戦でカーブを投げた場面があったけど、外れてボールになった。ああいった球をきっちりストライクゾーンに投げられれば、もっとピッチングに幅ができる」

 ストレートのスピードと力強さは、紛れもなく世界トップレベル。当然、対戦相手も警戒してくるため、バットに当てられファウルで粘られるケースも散見される。それを避けるために、緩いボールを交えてカウントをとるのが重要だという。

 また、侍ジャパン投手陣の状態について同氏は、「ここまでの3試合の投手陣はほとんど不安はないし、スピードがあるピッチャーを揃えているので連打を浴びることもないだろう」と笑顔を見せつつも、「ここ3試合を見ると、どのピッチャーも遅い球にタイミングがあって打たれている。そのあたりの配球は注意したい」と改善点も挙げた。

 3連勝した侍ジャパンは、今日のオーストラリア戦に勝てば文句なしの1位通過だ。先発するのは山本由伸(24)。2年連続、沢村賞に輝いた右腕の好投に期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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