若手中心のオリに敗戦も「情報があまりなかったから」「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC…
若手中心のオリに敗戦も「情報があまりなかったから」
「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 強化試合」が6日、京セラドームで行われ、韓国代表はオリックスに2-4で敗れた。内野の守備が乱れて1試合3失策、クローザーと目される右腕コ・ウソク投手(LG)が首を痛めて緊急降板するという負けっぷりだったが、それでも本番のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、日本にとって不気味な相手であることに変わりはなさそうだ。
「言い訳ではないが、情報があまりなかったので、こういう結果になった。相手チームについて知っていたら、違う結果になったと思う」。主力抜きで若手中心のオリックスに敗れた韓国代表のイ・ガンチョル監督は、試合後の会見で日韓の報道陣を前にそう語った。確かに、異国で見たこともない選手たちと戦うことには戸惑いもあったはずで、日本代表レベルの選手については詳細なデータを揃え対策を練っているはず。単なる強がりと片づけるわけにもいかないだろう。
そんな中、韓国は日本と同組となった「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 東京プール」1次ラウンドでは、日本戦より“オーストラリア戦重視”の戦略を練っていると言われる。
というのは、韓国の過去のWBCでの戦績を振り返ると、2006年の第1回大会では準決勝で優勝した日本に完敗し、09年の第2回大会では決勝で延長10回の死闘の末に再び日本に敗れたが、2013年の第3回と17年の第4回ではいずれも1次リーグで敗退。日本と対戦することすらできなかった。今回は最低でも2位通過で準々決勝進出を果たすことが先決というわけだ。
10日の日韓戦へ…不気味なベテランたちの顔
実際、パドレスでダルビッシュ有投手とチームメートのキム・ハソン内野手はこの日の会見で、「日本戦で対戦してみたい投手は誰か?」と質問されたが、「日本戦よりも、初戦のオートラリア戦にフォーカスしている」とかわした。1998年から2001年途中まで中日で活躍したイ・ジョンボム氏の息子で、今季終了後にポスティングシステムでのメジャー移籍を希望しているイ・ジョンフ外野手(キウム)も「私も同じく、日本戦よりオーストラリア戦が大事と考えている。勝って、その後に日本戦について考えたい」と口をそろえた。
しかし、侍ジャパン関係者は「建前はそうでも、韓国代表の日本戦に対する執念は毎回特別。本音では他国ならともかく、日本だけには負けたくないと思っているはず」と警戒を怠らない。日本は優勝した第1回大会でも、韓国との直接対決では1勝2敗。第2回大会では5度対戦して2度敗れている(3勝)。今回は今月9日の初戦で、日本は中国、韓国はオーストラリアと対戦。翌10日に日韓対決が組まれている。
今回のメンバーにも、不気味な顔が含まれている。韓国が金メダル、日本が4位でメダルなしに終わった2008年の北京五輪で活躍し“日本キラー”の異名を取ったキム・グァンヒョン投手(SSG)が、34歳の中継ぎ要員として選出されている。この日は2番手として1回2/3を2安打1奪三振無失点にまとめた。イ・ガンチョル監督は「ベテランとして試合の流れをつかみ、相手の攻撃を止める役割を期待している」と信頼を口にする。
4番を務めたキム・ヒョンス外野手(LG)にも、日本のファンは痛恨の思い出がある。北京五輪では予選リーグの日本戦で9回に代打として登場し、当時中日の岩瀬仁紀投手から決勝適時打。日本が敗れた準決勝では3番でスタメン出場し2安打を放っている。
ともにメジャー移籍を経て韓国プロ野球に復帰したキム・グァンヒョンとキム・ヒョンスには、特に警戒が必要かもしれない。日韓の因縁の対決は今回、どんな展開になるのだろうか。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)