男子日本代表若手有望選手合宿が2月下旬からフランスで行われ、フランスの2部リーグのチームとの試合などを通してレベルアップを図った。今回は2022年度日本代表に初選出された甲斐優斗(専修大1年)を弟に持つ、甲斐孝…
男子日本代表若手有望選手合宿が2月下旬からフランスで行われ、フランスの2部リーグのチームとの試合などを通してレベルアップを図った。今回は2022年度日本代表に初選出された甲斐優斗(専修大1年)を弟に持つ、甲斐孝太郎(専修大3年)の出国前の声をお届けする
【男子日本代表若手有望選手合宿 選手、スタッフ一覧】
甲斐孝太郎(専修大)
――昨年12月から日本代表若手有望合宿に参加していますが、メンバーに選ばれたときの率直な気持ちはいかがでしたか?
びっくりしました。ほんとうに自分でいいのかな、と思いました。
――ご自身の強みは何でしょうか?
いちばん決めやすい当て出し(ブロックアウト)だと思います。
海外の選手に対しては無理に決めようとするのではなくて、リバウンドを取ったりしないと、絶対ブロックにつかまってしまうと思います。ほかには、相手のブロックが完成する前に打ったり、ブロックの間を狙ったり、相手が嫌がるようなことをしたいです。
――甲斐選手といえば、昨秋のリーグ戦でタイトルを受賞したサーブも持ち味です
この合宿に来る前はただ思いきり打つだけで、あまりコースを狙っていませんでした。ただ、トップレベルになるとサーブレシーブのレベルが上がり、コースに打つことが大事になります。人と人との間やライン側を狙わないと、点が取れなかったり、相手を崩せないので、そこを工夫しました。
――高校選抜に選ばれた高校3年生時以来の海外遠征ですが、当時からの成長はいかがでしょうか?
高校時代はまったくしていませんでしたが、大学に入って、スクワットやベンチプレスなどのトレーニングをすることで、スパイクやサーブの威力が変わってきたと思います。
専修大では週1、2日ほどしかウエイトトレーニングをしていませんでしたが、大学2年生の冬、コロナ禍であまり練習ができなかったので、自分のためにもなると思って始めました。最初は暇つぶし感覚でしたが、個人でジムにも契約して、そこでは週に4日通いました。
すると、打球の感触がまったく違って、ブロックを吹っ飛ばすこともできるようになりました。トレーニングをすることでスパイカーとしての生きる道が広がったと思います。
――弟の優斗選手は22年度から大学でもチームメートに。今回の海外遠征のメンバーにも選ばれています
小学生からずっと一緒にやってきて、いたら心強いし、相手だったら嫌な存在です。
小学生のころは毎日のようにケンカして、コート内でも、ミスしたらお互いに「何で決めんの(決めないの)?」とケンカしたことがありました(笑)
今のような関係になってきたのは、高校生になってからです。自分が3年生で、優斗が1年生のときに同じ日南振徳高(宮崎)でプレーしましたが、高校では親元を離れていたので、ケンカしている場合ではありませんでした。考えがお互い大人になったと思います。
今はやりにくさは全然ないですね。
専修大で弟の#21優斗と共にコートに立つ(孝太郎は#1)
――優斗選手は昨年の春高でベスト4入りするなど大活躍。高校時代はどう見ていましたか?
1年生のころから格段に成長していると思いました。
高校3年生のときは自分のほうが身長は高かったので、自分が「チビ」と言えましたが、年を追うごとに優斗の身長が伸びて、自分がそう言われることのほうが多くなりました。
今回の合宿でもそうですが、今は「ブロック(で手が)出てないよ」ってめっちゃあおられます(笑) まあ、ほんとうに出ていないので、言い返せないんですけど(笑)
――大学に入ってからの優斗選手の成長はいかがですか?
入学したころと比べるとパワーが少しずつついてきて、大学でトレーニングしている成果かなと思います。
――高校時代、ご本人はトレーニングがあまり好きではないと言っていました。取り組みに変化はありますか?
いやぁ、変わらないですね(笑) 身長の伸びが止まったら筋トレに目覚めてもらえればと思います(笑)
――コートを離れると、ふだんはどんな話をしていますか?
自分が話しかけても返事が結構適当なので(笑) そんなに会話が続きません。LINEだったら、一言ですよ。「り」(了解の意)とか。
――少しさみしいですね…
そうですね(笑)
――優斗選手は22年度の日本代表に選ばれました。将来の日本代表への思いはいかがでしょうか?
自分は優斗より(日本代表が)遠いと思いますが、Vリーグや日本代表という上のカテゴリーでも一緒にやれたらと思っています。そのためにも今、与えられているチャンスをつかまないと、メンバーに入ることができないので。しっかり自分のパフォーマンスを出せたらと思います。
甲斐孝太郎
かい・こうたろう/身長187㎝/最高到達点335㎝/オポジット/日南振徳高(宮崎)→専修大3年
取材/田中風太
写真/魚住貴弘
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男子日本代表若手有望選手合宿 選手一覧
氏名
所属
ポジション
身長(㎝)
1
川口柊人
日本体大4年
MB
200
2
鬼木 錬
日本体大4年
MB
204
③
水町泰杜
早稲田大3年
OH
181
4
山田大貴
早稲田大3年
OH
191
5
丸尾翔太
近畿大3年
MB
201
6
甲斐孝太郎
専修大3年
OP
187
7
高木啓士郎
東海大3年
L
170
8
荒尾怜音
早稲田大3年
L
174
9
木下颯眞
東亜大2年
S
191
10
柳北悠李
東亜大2年
OH
193
11
甲斐優斗
専修大1年
OH
200
12
高橋慶帆
法政大1年
OP
194
13
長田力斗
愛知学院大1年
S
184
14
麻野堅斗
東山高3年
MB
207
武田大周
※2月19日まで参加(NTC合宿のみ)
明治大
L
170
※ポジション表記:OH=アウトサイドヒッター、OP=オポジット、MB=ミドルブロッカー、S=セッター、L=リベロ
男子日本代表若手有望選手合宿 スタッフ一覧
氏名
所属
役職
1
南部正司
日本バレーボール協会(JVA)
男子強化委員長
2
フィリップ・ブラン
日本バレーボール協会(JVA)
監督
2
中原貴典
専修大
コーチ
3
豊田昇平
中央大
コーチ
4
中田 学
順天堂大
コーチ
5
青木聡二郎
筑波大
アナリスト
6
辻 直幸
HPSC
S&Cコーチ
7
濱崎元太
ケッズトレーナー
フィジカルセラピスト
8
荒木大輔
兵庫県立リハビリテーション中央病院
ドクター
9
坂本將眞
日本バレーボール協会(JVA)
マネージャ―
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