米国に本拠を置くハネウェルは6月17日、2017年のルマン24時間耐久レースに参戦したポルシェとトヨタ(ともにLMP1マシン)に、ターボチャージャーを供給したと発表した。ハネウェルがポルシェ『919ハイブリッド』に供給したのは、まったく新し…

米国に本拠を置くハネウェルは6月17日、2017年のルマン24時間耐久レースに参戦したポルシェとトヨタ(ともにLMP1マシン)に、ターボチャージャーを供給したと発表した。

ハネウェルがポルシェ『919ハイブリッド』に供給したのは、まったく新しいコンプレッサーとタービンの空力を備えた新しいガソリン「DualBoost」ターボ技術。ハネウェルのガソリンDualBoost技術は、ガソリンパワートレーン課題に対応するため、ディーゼルエンジン向けのDualBoost技術のノウハウを応用して開発された。

ガソリンDualBoost技術は、コーナリングの加速を向上させ、タービン効率を高めてエンジン出力をより高くするために、20~30%優れたレスポンスを追求。これを同等の標準的なガソリンターボよりも、10~20%小さい軽量パッケージで達成した。

トヨタの『TS050ハイブリッド』は2017年、2.4リットルV型6気筒ツインターボ+ハイブリッドを搭載。ハネウェルはTS050ハイブリッドに、超軽量なターボチャージャーを供給。トヨタチームはドライバービリティとスロットルレスポンスを向上させ、ドライバーの感触を向上させた。新しいパワートレインは、ターボエンジンからのトルクの大幅な増加に、トランスミッションや冷却系を対応させた。

ハネウェルのCraig Balisチーフテクニカルオフィサーは、「ハネウェルは世界中のいくつかのレースシリーズで競い合うが、ドライバーや車だけでなく、エンジニアや技術にとっても、ルマンはまさに独特の挑戦。エンジニアは、レースクルーと連携し、最新のターボチャージャー技術を駆使して、エンジンとターボの最適化に関する緊密なコラボレーションにより、性能、効率、耐久性といった極限の課題に対応している」とコメントしている。

2017年型「トヨタTS050ハイブリッド」《写真 TOYOTA》

2017年型「トヨタTS050ハイブリッド」《写真 TOYOTA》