山田哲人は壮行試合で6の0…「次からは結果が必要になる」 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に挑む侍ジャ…

山田哲人は壮行試合で6の0…「次からは結果が必要になる」

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に挑む侍ジャパンの山田哲人内野手は、これまでに行われたソフトバンクとの壮行試合「カーネクスト侍ジャパンシリーズ2023 宮崎」2試合に、いずれも1番打者としてスタメン出場し、計6打数無安打4三振1四球。27日には宮崎キャンプを打ち上げた。

 本人は「自分がこうしたいとイメージしているものに、近づいてきている感覚がある」と前向きだが、WBC開幕までの“調整”に使えるのは残り4試合。「次からは結果が必要になる。残り試合で結果が出なかったら、チームに貢献できないことになってしまうかもしれない」と、スタメン確保に危機感もあらわにしている。

 山田は27日、メーン球場で宮崎キャンプ打ち上げの手締めに参加した後、ひなた木の花ドーム(室内練習場)に移動し、打撃フォームをスタッフに動画撮影してもらいながら、延々とティー打撃に取り組んだ。「チェックポイントは全部。時間があったので、手首から足先まで1つ1つ確認しました」と明かした。

 昨年はキャプテンとしてチームをリーグ連覇に導いたが、個人成績は7月に新型コロナウイルスに感染した影響もあって、打率.243、23本塁打、65打点。トリプルスリーを3度も記録している男としては不本意な数字だった。ヤクルトの春季キャンプから、打棒復活を期して試行錯誤を続け、ようやく光明が見えてきたところだ。

国際大会に過去4度出場し、全ての大会で本塁打

 ソフトバンクとの壮行試合では無安打に終わったものの、2戦目の第1打席は左翼手左を襲う痛烈なライナーを、中村晃外野手のダイビングキャッチに阻まれたもの。「どうしても重心が前に行き、投球に対して距離を取れなかったのですが、ここに来て取れてきた。まだ思い描いた通りとはいきませんが、近づいてきた感覚はあります」と手応えを得ている。

 国際試合にはめっぽう強い。2021年に行われた東京五輪の5試合で打率.350(20打数7安打)をマークし、大会MVPに輝いたのは記憶に新しいが、それ以前にも、2015年と19年のWBSCプレミア12、2017年の前回WBCに出場し、全ての大会で本塁打を放っている。本人は「一緒に戦うメンバーも、対戦相手のメンバーも違う。過去どうこうより、今が大事です」と表情を引き締めるが、4度の国際大会で活躍した経験はプラスに働くはずだ。

 そして、ソフトバンクとの壮行試合では、新型コロナウイルスの感染拡大で2020年から禁止されてきた声出し応援が、マスク着用を義務付けた上で解禁された。

 初戦の初回、先頭で山田が打席に入ると、スタンドのファンは応援歌の前奏で、「やまーだてつと!」と声を合わせ、お約束のコール。山田は「めちゃくちゃうれしい。久しぶりに聞きました」と感慨深げで、初球の内角低めの144キロ速球に対し、「初球から振ろうと思っていたのですが、周りの音を聞いてしまい、見逃しました」とストライクを取られたことに照れ笑いを浮かべた。「これが続いてくれたらいいと思います」と祈るような表情だ。スタンドの賑わいが徐々にコロナ前の状況へ近づくに従い、山田も本来の打棒を取り戻してほしい。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)