2月26日、川崎フロンターレは川崎市内で大宮アルディージャとトレーニングマッチ(45分×2本)を行った。 試合開始のホ…
2月26日、川崎フロンターレは川崎市内で大宮アルディージャとトレーニングマッチ(45分×2本)を行った。
試合開始のホイッスルが鳴ると、驚きの起用法があった。左ウイングを主戦場とするルーキーの名願斗哉が左SBのポジションに。左CBに松長根悠仁という若手コンビの組み合わせで試合に挑んだ。
名願はルーキーながら、プロ相手でも簡単に切り裂いてみせるドリブルが武器。序盤は慣れない守備やポジショニングもあって失点に絡む場面もあったものの、前半30分過ぎに鬼木達監督がベンチとは逆の左サイドに出張して、チャナティップら左サイドの選手にポジショニングなどを細かく指導。すると徐々に持ち味を発揮して、ドリブルでゴール前に迫る場面を作るなどした。
後半は左ウイングにポジションを移すと、同17分に右サイドからのクロスに詰めてゴールをゲット。チームは敗戦したものの、他にもドリブルや詰める動きでチャンスに絡むなど、結果だけでなく積極性も見せて、公式戦の出場に向けてアピールした。
その名願に試合後に話を聞くと、「最近ずっと言ってたんですけど、結果に残すというのは意識していたので、ゴールという結果につなげたのは良かったです」としながらも、「ただ」と続けたうえで、「チームの勝利という形にはつなげられなかったんで反省したいです」と悔しさを見せた。
■人生で初の左SBで学んだこと
得点場面は松井蓮之のクロスに詰めたものだったが、その10分前にも同じ形でゴール前に詰めて得点チャンスを迎えていた。これについて、「鬼さんから“中に入りに行け”と言われていたんで、クロスに対して入っていくのはやっていました。そこでいいクロスが入ってきた」と手応えを語り、さらに、「ゴールという形を残したことで、また次はこういう風にやろうと思えるんで、そこはまた成長できる部分が増えた」と、さらなる高みへと貪欲な姿勢まで見せた。
左SBで出場した名願だが、これまでのキャリアで、練習試合も含めて初めての体験だった。しかし、「慣れない環境でどういうことができるのかを求められていたと思う」と分析。そして、「自分のところで簡単にクロスを上げられて失点したんで、慣れない環境の中で対応しきれずにいた」と課題を抽出した。
しかし、ポジティブな面も多々あった。ウイングとの関係という点において、「後ろから見ていて、自分がウイングに入ったときの後ろのSBの動きっていうのは学べたかなと思います」と語る。具体的には、SBが自分の位置に連動してポジショニングを取らなければいけないこと。
そして、「ふだん自分がウイングで高い位置に上がってボールを失った際に戻るのが遅いんで、そのカバーをSBがしているんだなと思った」とも話しており、多くの学びがあったようだ。
■「自分が一番若いんで、足をつって寝転んでられない」
試合終盤、一瞬ではあるがピッチに座り込む場面があった。それについて、「ちょっと足をつった感じです。完全にはつっていないんですけど、自分の弱いところが課題として出た」と話し、「体力をもっとつけて、最後まで走って、最後まで戦えるようにならないといけない」と気を引き締めた。
そして、こうも続けた。
「自分が一番若いんで、足をつって寝転んでられない。最後までやりきる姿を見せることは大事だと思うので、そこは寝転ばずにプレーしました」
この試合の前夜、同い年の松長根悠仁が鹿島アントラーズ戦でメンバー入り。出場機会こそなかったものの、一歩先を行ったことになる。その姿を見て。「自分もあそこの舞台に入りたいですし、悔しい気持ちはあるんですけど、そこは自分の実力が足りていないこと」と自らに矢印を向ける。そして、「ナガネに追いつけるように頑張りたい」と力強く言うのだった。
将来が期待される若きドリブラーは、この試合でまた一つ経験を積んだのだった。