元鷹の投手コーチ倉野信次氏は入団1年目から千賀を指導 2021年シーズンまでソフトバンクで投手コーチを務め、今シーズンは…
元鷹の投手コーチ倉野信次氏は入団1年目から千賀を指導
2021年シーズンまでソフトバンクで投手コーチを務め、今シーズンはレンジャーズ傘下マイナーのルーキーリーグで育成コーチに就く倉野信次さんは、これまで何百人もの投手を指導。調子が悪い中でも結果を残せる投手には特徴があると指摘する。投手が対戦するのは打者であって「良い球を投げる競争をしているわけではない」と強調。マウンド上での心構えになどについて語ってくれた。
今シーズンからメッツでプレーする千賀滉大投手をプロ1年目から指導するなど、ソフトバンクで投手コーチを13年間務めた倉野さんは、能力が高くても試合で結果を出せない投手に、ある特徴を感じている。
「理想のフォームや投球を試合で意識しすぎる投手は成績に波があります。投手は良い球を投げる競争をするわけではないので、試合では打者を抑えることに集中しなければいけません」
選手は試合で結果を出すために技術を磨く。理想のフォームを追求し、何が足りていないのかを分析する。それ自体は必要だが、試合ではなく練習で考えるべきことだと倉野さんは指摘する。試合中に投球フォームを修正できる投手はプロでもトップレベルの一握りだという。
「絶好調で試合のマウンドに立てることは、めったにありません。調子が良くない中でも打者を抑える方法を考えられる投手は安定した結果を残せています。試合で戦うのは自分自身ではなく、相手打者です」
気迫につながる集中力…打者が打ち損じる確率アップ
また、気迫は集中力にもつながり、相手に重圧をかけられる。必要以上に投球フォームを気にせずリリースポイントに意識を集中できれば、球に無駄なく力を伝えられたり、コントロールを安定させたりする効果がある。
打者の狙いを外す駆け引きは、集中力が不可欠。倉野さんは「打者は投手の気迫を感じると打ち損じる確率が高くなります。投球を決めるのは指先なので、リリースを重視することで大崩れするリスクを下げられます」と話す。
投手には、相手打者を打ち取っても首をかしげるタイプがいる。倉野さんは「打者ではなく自分と勝負している典型で、チームメートを不安にさせてしまいます」と注意を促す。勝負する相手を間違えると、自らの投球を苦しくする。(First-Pitch編集部)