19日は東京競馬場で2023年1発目のGI・フェブラリーS(GI、ダ1600m)が開催されます。砂のマイル王決定戦で、年…

19日は東京競馬場で2023年1発目のGI・フェブラリーS(GI、ダ1600m)が開催されます。砂のマイル王決定戦で、年間で3鞍しかないダートGIのひとつです。

今回は中山で行われた2003年を除く2000年以降の過去データを基に気になる騎手データを見ていきます。

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■C.ルメール騎手は人気次第

今年のフェブラリーSに騎乗する騎手の中で、中山で行われた2003年を除く2000年以降で騎乗経験があるのは12騎手。各騎手のデータは次の通りです。

[2000年以降]フェブラリーSの騎手別成績(2003年の中山開催を除く)

過去8鞍以上の騎乗経験がある騎手の中で、30%以上の連対率を記録できているのはC.ルメール騎手、M.デムーロ騎手の2名のみ。まずC.ルメール騎手のデータから見ていきましょう。

集計期間内で4回の連対がある同騎手。2016年ノンコノユメ(1人気2着)、19年ゴールドドリーム(2人気2着)、20年モズアスコット(1人気1着)、21年カフェファラオ(1人気1着)らの好走例から近年のフェブラリーSでは欠かせない騎手です。

しかしながら連対した4頭はいずれも2番人気以内で、 【2番人気以内】は【2.2.1.0】連対率80.0% 【3番人気以下】は【0.0.0.6】連対率0% と、買えるかどうかは当日の人気次第ですね。2番人気以内に推されるようなら「堅軸」として考えていいでしょう。

さて、今年のフェブラリーSで同騎手が跨るのが前日17時時点7番人気のテイエムサウスダン(牡6、美浦・蛯名正義厩舎)。当日もっと人気するようなら買いですが、データ上は様子見が妥当かもしれません。

連対率4割弱のM.デムーロ騎手は…

続いてC.ルメール騎手以上の連対率を記録するM.デムーロ騎手のデータを見ていきましょう。2011年のフリオーソ(3人気2着)、16年のモーニン(2人気1着)、17年のゴールドドリーム(2人気1着)と3度の連対があり、2番人気の2頭を勝たせているのは強調できますね。

一方でその3鞍を除く5鞍は全て人気より下の着順に敗れいて、C.ルメール騎手と同様に上位人気に騎乗できるか次第です。

そんなM.デムーロ騎手が騎乗予定なのが前日17時時点13番人気のセキフウ(牡4、栗東・武幸四郎厩舎)。根岸Sでは見せ場なく敗れただけに、この鞍上でもGIで一変するかは微妙と考えます。

人気の戸崎圭太騎手、坂井瑠星騎手は

過去好連対率の2騎手が今年好走できるかは厳しそうなため、ここからは人気馬に跨る2騎手のデータを見ていきます。

まず前日17時時点2番人気のドライスタウト(牡4、栗東・牧浦充徳厩舎)に跨る戸崎圭太騎手。2015年のベストウォーリア(3人気3着)、17年のベストウォーリア(5人気2着)で2度の馬券絡みがありますね。

注目ファクターは人気で【戸崎圭太騎手】×【当日5番人気以内】は【0.1.1.2】の連対率25.0%、複勝率50.0%。数値が一気に上昇します。ドライスタウト&戸崎圭太騎手を買うなら3連複の軸として考えるのが良さそうです。

そして前日17時時点1番人気のレモンポップ(牡5、美浦・田中博康厩舎)に跨るのが坂井瑠星騎手。同騎手はフェブラリーS初騎乗になるため、東京ダート1600m戦かつOP以上のレースで過去どうだったかを見ていきます。

気になる結果は【1.0.1.2】で連対率25.0%、複勝率50.0%、複回収率217%の好成績。平均人気8.5に対し平均着順7.0は文句なしに優秀です。2021年ユニコーンSのスマッシャー(7人気1着)、22年武蔵野Sのバスラットレオン(7人気3着)と重賞での勝負強さは注目に値しますね。

また、坂井瑠星騎手は2022年秋華賞でGI初勝利を挙げると、同年の朝日杯FSでも1番人気のドルチェモアに跨って勝利。GI1番人気のプレッシャーは既に経験済みです。様々な要素が重なり押し出された感のある人馬ですが、データ上は嫌う必要がありません。

以上、フェブラリーSの気になる騎手データでした。データ注目騎手はドライスタウトに跨る戸崎圭太騎手、レモンポップに跨る坂井瑠星騎手の2名です。今年のフェブラリーSは堅く収まると見ていますが、結果はいかに…。

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著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部 秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。