２０２３年のＪリーグが開幕する。Ｊ１リーグは１７日の横浜Ｆ・マリノスと川崎フロンターレの対戦を皮切りに、熱いシーズンに…
２０２３年のＪリーグが開幕する。Ｊ１リーグは１７日の横浜Ｆ・マリノスと川崎フロンターレの対戦を皮切りに、熱いシーズンに入っていく。今季のＪ１の見どころはどこにあり、最後に笑う、あるいは泣くのはどのチームになるのか、ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■伸びを期待したい選手たち
――補強が少ない印象のオフですが、柏レイソルは積極的でした。
大住「柏は良いと思うよ。補強は鹿島アントラーズに次いで良い」
後藤「そうだね。いろいろな選手が入ってきたね」
大住「しかも、仙頭啓矢とか高嶺朋樹、立田悠悟といった力のある選手が入ってきた」
後藤「出入りが激しかったとも言えるね」
大住「そうだね、守備陣が大変だね。柏は良くなっても優勝争いに絡むのは難しそうではある。３番手グループかな」
後藤「上位いじめをしそうかな。細谷真大が伸びてくれるといいけど」
大住「伸びるような気がする」
後藤「去年、シーズン後半にちょっと停滞したから、どんと伸びてほしい。前半はＵ－２２日本代表でもすごかった。今年は細谷と、湘南ベルマーレの町野修斗がどこまで覚醒するかが楽しみだな」
後藤「その３人が得点王争いに絡めたらいいね」
■やれそうな昇格２チーム
大住「昇格の２チームは、小川がいる横浜ＦＣとアルビレックス新潟だ。新潟はメンバーがほぼ変わらないままＪ１に臨むわけだけど、最近のＪ１とＪ２の差はあまり大きくないから、結構できるんじゃないかと思う」
後藤「そうそう、去年のＪ２で抜け出したチームだから。１年であっさりＪ２に戻るとは思えないチームだね。ただしＪ１への臨み方は違って、新潟は継続性が強いけど、横浜ＦＣは選手を大幅に変えた」
大住「結構変わったね。でも、去年の主力でいなくなった選手はいないかな。プロクラブは、このくらいの変化があって当たり前だと思うんだけど。要するに、レギュラークラスは全員残して、レギュラーになれなかった選手は、全部出す。その上で、期待できそうな新しい選手を入れるというのが、クラブとしては当然だと僕は思う。今年はきっとやってくれるとよほど期待できる選手じゃなければ、残す必要はない。Ｊリーグでのそういう動きの小ささというのは、すごく期待を削ぐよね」
後藤「今いるチームではうまく戦力になれないけど、環境や監督が変わったらすごく活かされて復活する選手もいっぱいいるはずだからね。監督が変わったならいいけど、今年のＪ１に関しては去年と同じ監督というチームがほとんどなんだから、去年まで出場機会を与えられなかった選手はクラブを変えた方がいい」
■優秀な東京Ｖ育ちの選手たち
大住「だから、横浜ＦＣのやり方は当然だと思う。新しく来たブラジル人がどうかは分からないけど、三田啓貴なんてチームの中心になるかもしれないし」
後藤「去年は、川崎フロンターレから移籍してきた長谷川竜也がすごかったじゃないの」
大住「今年、東京ヴェルディから入った新井瑞希もすごく良い選手だし。同じくヴェルディから北海道コンサドーレ札幌に行った馬場晴也にも期待ができる」
後藤「馬場は去年、かなり伸びたね。ヴェルディで城福浩監督にいろいろなポジションで起用されたし」
大住「ウィングバックも、ボランチもできる」
後藤「身体能力もあるし、将来伸びていってほしい選手のひとりだね」
大住「次のオリンピックを目指すチームの守備の中心選手だよね。それにヴェルディ育ちらしい試合の理解力があるし。ペトロヴィッチ監督のサッカーの中で、さらに伸びるかもしれないね。札幌は結構良い補強ができたと思う。馬場に加えて小林祐希、浅野雄也、それにク・ソンユンが帰ってきた。この４人は大きそう」
