2018年ドラフト1位入団も昨季の1軍出場はわずか32試合 いよいよ開花の年を迎えたか。春季キャンプ中のオリックス・太田…

2018年ドラフト1位入団も…昨季の1軍出場はわずか32試合

 いよいよ開花の年を迎えたか。春季キャンプ中のオリックス・太田椋内野手は22歳の誕生日を迎えた14日、紅白戦に紅組の「1番・二塁」で出場し、侍ジャパンの一員として3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する宮城大弥投手から、バックスクリーン右へ2ランを放った。12日に行われた今年初の紅白戦でも、バックスクリーン左へ2ランを打っている。

 太田は2018年のドラフト1位で奈良・天理高から入団し、5年目を迎えた大器だが、昨季1軍出場はわずか32試合で、打率.196にとどまっていた。この日は第1打席で山本由伸投手、第2打席で宮城、第3打席で宇田川優希投手と、WBCに出場する3投手と立て続けに対戦した。山本には、カウント2-2から148キロの“高速フォーク”を振らされ空振り三振。「エグいです。真っ直ぐに見えました」と脱帽するしかなかった。

 しかし、3回1死一塁で迎えた第2打席は、左腕の宮城のスライダーをセンターのフェンスの向こうへ打ち返してみせた。「外角の甘い所から、真ん中に入ってきた。思い通りのスイングができました」とうなずく。第3打席は、宇田川のフォークにバットを折られ、二飛に倒れたが、本塁打の感触は消えてはいない。

 紅白戦2試合で2発を放ち、いずれも中堅方向。思い起こせば、チームが26年ぶりの日本一を決めた昨年の日本シリーズ第7戦(神宮)では、1番打者に抜てきされ、シリーズ史上初の初回先頭打者初球本塁打を記録したが、これもバックスクリーン弾だった。

「昨年の後半から常に意識しながら練習しています」

 同じ方向への特大弾が続くのは“たまたま”ではないようだ。「昨年の後半からずっと、投手へ向かって踏み込み、センターから右中間方向へ強く打つイメージを常に持ちながら、打撃練習をやっています。試合でもいい方向に飛んでいると思います」と現在の意識を明かす。

「以前は速い球に対応しようとするあまり、体が早くレフト方向を向いてしまっていました。今はしっかり我慢ができていると思います」とかつてない手応えを感じている。このまま伸びていけば、近い将来“ミスター・バックスクリーン”と呼ばれるようになるかもしれない。

 オリックスでは、1歳下の紅林弘太郎内野手が遊撃のレギュラーに定着しているだけに、負けていられない。今年の目標を聞くと「レギュラーを獲ることです」と答えるのに一瞬の迷いもなかった。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)