東農大・勝亦陽一教授 小学校低学年の指導は遊びの要素重視 東京農業大学の教授・勝亦陽一さんは立ち方や体の使い方を中心に、…

東農大・勝亦陽一教授 小学校低学年の指導は遊びの要素重視

 東京農業大学の教授・勝亦陽一さんは立ち方や体の使い方を中心に、少年野球からプロ野球まで幅広いカテゴリーで選手をサポートしている、小学校低学年や野球未経験者に対して特に大切にしているのは、遊びを取り入れた指導。キャッチボールも様々な種類を考案し、子どもたちが楽しみながら上達する工夫を凝らしている。

 小学校低学年や野球未経験者が最初から一般的なキャッチボールをすると、恐怖心から野球が嫌いになってしまう可能性がある。勝亦さんは野球経験の浅い子どもたちを指導する際、遊びの延長で練習する大切さを強調する。1月30日に静岡県掛川市の少年野球チーム「グッドフェローズ」に出張指導した時も、バリエーションに富んだボール遊びやキャッチボールのメニューで子どもたちを楽しませた。

 勝亦さんはまず、小学校1年生から3年生までの選手を集めると、柔らかい球を1人1球持たせて、2人1組のペアをつくらせた。グラブは使わずに、2人で向かい合って「せーの」で同時に球を下から投げる。球を投げたと同時に相手の球を捕る必要があるため、単純な動きだが意外と難しい。

 相手が捕りやすい球を投げるには力加減が求められ、球を捕る時に手を出すタイミングや位置を把握しなければならない。主に守備や打撃で問われる空間認知能力を遊びながら鍛えられる。また、勝亦さんは「野球では体や道具をどのように使うか考える時間も重要ですが、瞬時にボールへ反応して動く練習も大切です」と説明する。

「小学生は楽しんで練習することで自然と上手くなる」

 同じように「せーの」でお互いにゴロを転がしたり、ワンバウンドで投げたり、メニューに変化を加えていく。勝亦さんは「ワンバウンドさせるためには、どのように地面で弾ませるか調整します。野球は思い切り強く投げるだけではなく、力や位置の調整も必要です」と話す。そして、遊び感覚を交えながらメニューを工夫する意図を、こう説明する。

「小学生は飽きずに楽しんで練習することで、自然と上手くなっていきます。同じようなメニューでも変化をつけたり難易度を上げたりすると、クリアする方法を考えますし、できた時の達成感にもつながります」

 少年野球からプロ野球まで、上達のヒントが詰まっていると言われるキャッチボール。少しの工夫で、小学校低学年や野球未経験者も楽しみながら上手くなるきっかけとなる。(First-Pitch編集部)