ヤクルト、日本ハムなどで捕手として活躍した野口寿浩氏が鷹キャンプへ ソフトバンクの新人投手2人が先発ローテ入りを目指し、…

ヤクルト、日本ハムなどで捕手として活躍した野口寿浩氏が鷹キャンプへ

 ソフトバンクの新人投手2人が先発ローテ入りを目指し、存在をアピールしている。ドラフト2位の大津亮介投手(日本製鉄鹿島)と同5位の松本晴投手(亜大)。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で計21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が、春季キャンプをチェックした。

「大津が右腕、松本が左腕で、ピッチングスタイルも違う。面白い存在になっていくかもしれません」と野口氏。11日には2人そろってシート打撃に登板し、それぞれ持ち味を発揮した。

 最速152キロの速球をはじめ、100キロ台のカーブ、曲がりの大きいスライダー、カットボール、チェンジアップ、スプリット、ワンシームと7つの球種を操るのが大津。この日はストレートの最速こそ146キロにとどまったが、多彩な変化球で相手に狙いを絞らせず、打者9人を無安打1四球に封じた。

 野口氏は「大学、社会人を経ているだけあって、自分のピッチングスタイルを持っている。数多くの球種を持っているという情報が流れるだけでも、敵をかく乱することができます。これから調整が進めばストレートの球威はまだ増すでしょうから、なおさら楽しみです」と高く評価する。

「大津のようなタイプの投手ほど、配球が大事になります」とも。「球種がたくさんあるからと言って、毎日全ての調子がいいとは限らない。取捨選択が非常に大事。器用貧乏にならないでほしいと思います」と“捕手目線”で釘を刺すのだった。「シーズン序盤はロングリリーフとして、先発投手が崩れた場合にもう1度試合を作り直す役割を担い、結果を残して先発へと進んでいくパターンが思い浮かびます」と即戦力ルーキーの行方を予想する。

「スタイル持っている」大津、「伸びしろたっぷり」の松本

 一方の松本は、打者8人と対戦し2安打を浴びるも、リチャード内野手を外角いっぱいの147キロ速球で見送り三振。140キロで甲斐拓也捕手のバットを折るシーンもあった。野口氏は「同じストレートを投げていても、球威や球速にばらつきが見られた。ボールが指にかかった時とそうでない時で差がありました」と指摘。精度を上げることが課題と見る。

 さらに「追い込んでからのウイニングショットがなく、打ち取るのに苦労するところがあった。これぞという変化球を持つことができれば、投球が楽になると思います」とも。とはいえ、「目を見張らせるストレートがあった。多少時間はかかるかもしれませんが、伸びしろはたっぷりあると思います」と目を細めた。

 一昨年、昨年と2年連続でリーグ優勝をオリックスにさらわれたソフトバンクだが、今年は日本ハムから近藤健介外野手、DeNAから嶺井博希捕手らを補強し、覇権奪回に燃えている。

 野口氏も「今年は優勝しなければダメな年。選手たちもそう思っているはず」とした上で、「唯一の不安は、千賀の抜けた穴。1人で埋めるのは無理ですが、いい投手はたくさんいるので、誰がどう補っていくのに注目したい」と言う。競争相手が数多いのは確かだが、ルーキー2人もまた大いなる可能性を秘めている。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)