東京・江東区の「城東ボーイズ」は室内練習場と学習塾を併設…週3日勉強をフォロー 東京・江東区を拠点とする中学硬式野球クラ…
東京・江東区の「城東ボーイズ」は室内練習場と学習塾を併設…週3日勉強をフォロー
東京・江東区を拠点とする中学硬式野球クラブ「城東ボーイズ」は企業が運営し、選手たちをサポートしている。チームの特徴は野球だけでなく、併設された学習塾で勉強面の指導も行っているところだ。
以前は野球だけを行うどこにでもあるクラブチームだったが、幅広くスポーツ事業を行う株式会社BBC(現株式会社GXA)が2016年から本格的に運営に携わり、抜本的にチーム運営を改革。「文武両道」を掲げ、他チームとの差別化を図るために、都営新宿線の東大島駅近くに室内練習場と学習塾を併設。月、火、金曜の週3日、7人の講師陣が部員の勉強面をフォローしている。
鹿島恭平監督は「昔と違って今は野球だけでは高校には入れません。それにどれだけ早く気付かせて、勉強ができていない子や、やっていない子を頑張らせることが大事になってきます」と強調する。それも、全員が希望する高校へと入学してほしいからに他ならない。
1日2時間程度の学習教室で最も重視しているのは内申点を上げること。5段階評価の通知表で9教科オール3の27以上を最低目標に、講師内で情報を共有している。宿題などの提出物に関しても忘れないように目を光らせている。
講師を務める高安友里さんは「ここは数学と英語をメインでやっていて、テスト前だけ数学と英語が一定の点以上取れている子は理社も勉強していいよという感じです。自分で勉強して分からなければ聞きにくる、演習問題をやってまた分からないところは聞きにくるという風にやっていると、講師側もどこが分かっていないか把握できるので、アドバイスしながらやっています」と説明。英語検定の取得にも力を入れ、2021年度は5級2人、4級8人、3級8人、そして準2級3人と延べ21人が合格した。
2フロアある室内練習場、マイクロバスも保有
野球面の設備も充実している。室内練習場は2フロアあり、ピッチングマシンも2台保有。平日は打撃練習や捕球練習、トレーニングなどをみっちり行い、土、日は新木場のグラウンドで紅白戦やチームプレーの確認をする。昨年にはスイングスピード測定器を導入し、今春までに10~15キロアップをノルマに課すなど、個々の目標を数値化し、一冬を乗り越えるモチベーションを与えている。
遠征時には2台のマイクロバスを使用できるのも企業が運営する強みと言えるだろう。チームとしての目標は、2007年を最後に遠ざかっている全国大会出場。昨年は春夏ともに東京都東支部予選で強豪の「東京城南ボーイズ」と対戦し、涙を飲んだ。
体格の成長に伴い、技術、体力ともに大きな向上が期待できる中学での3年間。ただ、鹿島監督は、チーム理念の一つでもある「人間力育成」の大切さを説く。
「当たり前のことができるようになってほしいですよね。挨拶、整理整頓、自分のことは自分でやるというところはこの3年間で身につけてほしい。昔、野村克也さんが『自分引く野球がゼロにならないように』と仰っていたと思うんですけど、そこは本当に大事だなと。野球が終わった時に自分に何も残っていないということだけは絶対にないようにしたいです」
中学野球で完結するわけではない。見据えるのは高校、大学、そして一社会人として自立できる人間形成。城東ボーイズは野球、勉学を通して人間力を育んでいく。(内田勝治 / Katsuharu Uchida)