噂のFA補強は皆無、浮上の鍵を握る外国人選手 巨人は29日、都内のホテルで新外国人選手5人の来日会見を行った。昨年は5年…

噂のFA補強は皆無、浮上の鍵を握る外国人選手

 巨人は29日、都内のホテルで新外国人選手5人の来日会見を行った。昨年は5年ぶりのBクラス(4位)に転落したが、このシーズンオフは、ベテランの前広島・長野久義外野手が復帰し、前ソフトバンクの松田宣浩内野手を獲得するも、噂されたFA補強はなし。となれば、新助っ人の当たり外れがチーム成績を大きく左右する。会見に同席した原辰徳監督からは、熱い思いがあふれ出た。

「私の取り柄は、監督経験が長いこと。いろいろな外国人選手と接してきて、外国人選手の多少弱い面も、とても強い面も知っているつもりです」と原監督。「質問、あるいは何か助けになることがあるならば、なんなりと私を使ってもらいたいし、私も伝えるべきことを、しっかり伝えていきたい」と新入団の5人に語りかけた。3期通算16年の監督経験を、惜しみなく差し出す構えだ。

 さらに原監督は、1人1人の特長を具体的かつ詳細に紹介してみせた。これも大きな期待の表れだろう。前ジャイアンツのルイス・ブリンソン外野手については「守備力も走力も打力も、非常に優れている。私としては、センターを守り抜き、1、2、3番あたりの早い打順を打ってくれたらと思います」。メジャー通算58試合登板の実績を持つ前パイレーツの右腕、タイラー・ビーディ投手にも「先発ローテーションの柱として、できれば150イニング以上投げてもらいたい」と、主力としての働きを求めた。

 前ブルージェイズの左腕、フォスター・グリフィン投手については「僕が最初に映像で見た時には、日本人的な体の使い方をしていて、必ず日本で素晴らしい成績を収めると思った」と高く評価。また、キューバ代表からのワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場要請を固辞し、巨人の春季キャンプに専念する前メッツの右腕ヨアン・ロペス投手を「非常に気が強い。戦う姿勢に好感を持ちました。大勢とともにクローザー候補。それだけの力を十分に持っている」と大車輪での活躍を見込んでいる。

ベストスコア66…ゴルフの腕前がコミュニケーションの武器に?

 昔に比べると外国人枠が増え、来日するのはピークを過ぎたメジャーリーガーだけでなく、日本で飛躍を狙う若手が増えた。今季の新助っ人5人も、27~30歳と比較的若い。特に、27歳の右腕ヨアンデル・メンデス投手には「スカウトの報告では、掘り出し物と言うか、メジャーでも数字を残している(通算20試合3勝3敗、防御率6.23)けれども、まだまだステージを与えれば、大暴れする可能性がある」と熱い期待を寄せている。

 ちなみに会見では、新助っ人5人のうち3人が次々と、趣味に「ゴルフ」を挙げた。ゴルフと言えば、ベストスコア66を誇り、日本球界随一の腕前との定評があるのが、他ならぬ原監督である。早速、会見中にゴルフクラブを握る仕草をしながら、隣のグリフィンと小声で一言、二言交わすシーンがあった。ゴルフはコミュニケーションを取るのに、格好の話題となるかもしれない。

 巨人には昨季、支配下の外国人選手が9人在籍したが、残留したのはアダム・ウォーカー外野手ただ1人。CC・メルセデス投手ら実績のある選手を含め、一気に放出し大幅に入れ替えた。

 日本での実績が皆無の新外国人を当てにするのは、リスクも伴うが、春季キャンプではウォーカーを含む支配下外国人選手6人全員が1軍スタートを切る。原監督は「一足飛びにと、りきむ必要はない。日本の環境、慣習に少しずつ慣れてくれればいい。私としては、デー・バイ・デー(日ごと)で成長していってくれればいいと思います」と語った。ベテラン監督の助っ人操縦術が、チームの浮上の決め手となるか。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)