“新たな常識”を発信する慶応、丸刈りの部員もゼロ 慶応(神奈川)が27日、第95回選抜高校野球大会に出場することが決まっ…

“新たな常識”を発信する慶応、丸刈りの部員もゼロ

 慶応(神奈川)が27日、第95回選抜高校野球大会に出場することが決まった。選抜出場は2018年以来、5年ぶり10度目。主将の大村昊澄(そらと)内野手(2年)は、「日本の高校野球の代表として戦っていきたい」と意気込んだ。元西武の清原和博氏の次男、勝児内野手(1年)の在籍で注目を集めるが、“日本の代表”とまで語る裏には、チームとして掲げる目標があった。

 大村は会見の場で、「高校野球の常識を変えたい」と何度も繰り返した。チームでは他校とは違った様々な取り組みを行っており、その1つが選手が主体となった野球だ。

「今の3年間が、大人になって社会に出た時にあってよかったと思える高校野球を自分たちは作っていきたいと思っています」

 森林貴彦監督はチームの思いを「監督がいうことを信じて、それだけをやるというのが、古い形の高校野球だとすれば、自分で何がいいか考えて試行錯誤していく。言われたことだけをやるんじゃなく、1人1人の頭が働いているような状況を練習でも、試合でも作っていくというのを目指しています」と説明する。

監督の指示すら絶対ではない…「自ら考え行動」を徹底

 強豪校になればなるほど、監督が絶対となる傾向がある。その結果、自ら考えて行動できない“指示待ち人間”が生まれやすい。慶応では、チームとして狙い球を決めていても「打席に立ったらこういう感触だったから、違う球を狙いたい」と考えて実行しても構わない。

 他にもある。野球部といえばいまだに頭を“丸める”というイメージが強く残っているが、慶応では丸刈りを強制していない。この日、選考会を見守った部員70人の中にも、1人もいなかった。

 昨夏の甲子園では、仙台育英が投手の肩肘の負担を考え、細かな継投で優勝したのが大きな話題となった。慶応もまた“新たな常識”を掲げ、自分たちの野球を全国に見せつける。(上野明洸 / Akihiro Ueno)