2023年の野球殿堂入りはスコット・ローレン1人だけ マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏は、…

2023年の野球殿堂入りはスコット・ローレン1人だけ

 マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏は、2025年に米野球殿堂入りの候補者となる。米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者の記事は、殿堂入りの基準が厳しくなっていることを懸念しつつ、イチロー氏は「満票で殿堂入りすべき」と述べた。

 2023年はスコット・ローレン氏が殿堂入り。「かろうじて1人が選ばれ、野球殿堂入り投票が破綻しているという声が上がらなくてすむ。全米野球記者協会(BBWAA)への嫌悪感が弱まる」と記事は指摘する。BBWAAが1人しか選出しなかったのはこれで2年連続。2013年以降、1人も選出しなかった年が2度ある。

 2025年にはイチローと、ヤンキースなどで活躍したCC・サバシアが初めて資格を得る。「なので、殿堂の投票制度が破綻しているとか、大いに欠陥があると騒ぐのはやめよう。この3年間の投票結果は、殿堂入りに投票する記者たちの基準がどれほど高いかを表しているだけのことだ」と述べている。

 米4大スポーツの殿堂で、一番入りにくいのが野球殿堂だと記事はいう。「投票者1人につき最大10人の名前を書くことができるが、今年は平均5.86人しか書かれておらず、昨年の7.11人から減少した。1年前に最大10名の名前を書いた記者は33.8%だったが、今年は13.9%しかいなかった」と分析した。

勝利や得点への貢献は突出しているとはいえないが「彼は芸術家」

 MLB公式サイトの「今後5年間の殿堂入り投票を予測」でもイチロー氏が選出された。さらに米スポーツ局「ESPN」の「あまりに早すぎる2024年(2025年、26年そして27年)殿堂入り予測」と題した記事でも、2025年の殿堂入り選手としてイチロー氏と、チームメートだったフェリックス・ヘルナンデスの名前が挙がった。

 同局は「イチローは(メジャーで)通算3089安打を放ったが、ある意味やや過大評価されている。通算のbWAR(勝利貢献度)「60.0」は、全米野球記者協会が選出する選手としてはこの25年間で最も低い部類だ。長打は少なかったし、選んだ四球の数も少なく、彼のOPS+(平均と比した時の得点への貢献を現す)は「107」で、MLBが黒人選手に門戸を開いた1947年以降に殿堂入りした選手の中では最も低い数字となる。彼の肩は素晴らしかったが、テレンス・ロングを三塁でアウトにしたあの送球以来、肩の強さが誇張されている」と厳しい見方もしている。

 それでも「だがそれでは、彼がメジャー入りする前に日本で7年間活躍、さらにまれな天才で、スラッガー中心の世界で芸術家だったという全体像を見失ってしまう。彼は首位打者を7度獲得し、年間安打記録を更新する262安打を放った。走塁に関しては抜きんでた存在で、守備ではほとんどミスがなかった。彼はイチローだったのだから! 私は、彼がマリアノ・リベラのように満票で選出されても驚かない」と期待した。(Full-Count編集部)