2023年 1月15日(日)、ダブルダッチのクルーバトルの頂上決戦『THE GOLD -king of double dutch- 15th anniversary』が、京都府・京都市東部文化会館で開催された。THE GOLD (ザ ゴール…

2023年 1月15日(日)、ダブルダッチのクルーバトルの頂上決戦『THE GOLD -king of double dutch- 15th anniversary』が、京都府・京都市東部文化会館で開催された。

THE GOLD (ザ ゴールド) は、2008年に関西発のプロチーム alttype (オルトタイプ) が立ち上げたイベント。例年70チームほどが参加する、クルーバトル・ショーケースの祭典だ。

alttypeがシルク・ドゥ・ソレイユ アーティストとなり海外に渡ってからは、同じく関西のプロチーム NEWTRADをはじめ、彼らの薫陶を受けた仲間が運営を引き継いできた。

年に一度開催される“お祭り”のような一日。
白熱したバトルに様々見せるショーケースと、ダブルダッチの様々な表情を垣間見ることが出来るこのイベントは、15年に渡って多くのプレイヤーに愛されてきた。

 

CREW BATTLE

COLLEGE部門

今回からCREW BATTLEは2つの部門に分かれて構成。“団体対抗戦”であるCOLLEGE部門には、9つのCREWが出場。

昨年 ショーケースの大会を征し、優勝候補と目された「MIYAKO JUMP ROPE CLUB」の “JAMBUDDY” が初戦で敗退するなど波乱の展開となったなか、決勝で相対したのは、そのJAMBUDDYを撃破した 京都産業大学「ダッチゃ」“壱馬力”と、同じ所属団体となる「MIYAKO JUMP ROPE CLUB」“高校生STRクラス”。


MIYAKO JUMP ROPE CLUB vs. ダッチゃ

奇しくも因縁となったこの対決は、ダッチゃが大技を繰り出そうとするも、疲れもあってかミスを連発。安定した練習の成果を発揮した MIYAKO JUMP ROPE CLUB が部門優勝を勝ち取り、見事に仲間たちの敵を打つかたちとなった。

 

OPEN部門

もう1つの部門である、OPEN部門。
こちらはこれまで同様、COLLEGE部門とは異なりチーム編成において特に制約は存在しない部門だ。

学生から社会人まで入り乱れる、まさに“バトルロイヤル”。決勝戦に勝ち進んだのは、東西の学生が徒党を組んだ「witness us」と、東海地方の選手を中心に結成された「KETTA MACHINE」。


witness us vs. KETTA MACHINE

異なるバックグラウンドを持つ2チームの対決は、審査員 5名が全員 witness usに軍配を上げ、圧倒的な力量で優勝を果たした!
同チームは前週に開催された招待制のクルーバトルイベントでも優勝。若手世代の勢いを印象付けた。

 

豪華なコンテンツが盛りだくさん!

THE GOLDの魅力は、“GOLD”という名に劣らぬ豪華コンテンツが盛りだくさんであること。一つ一つを語り尽くしたいところであるが、ダイジェスト方式でご紹介していこう。
大会オフィシャルフォトグラファー・春菊による迫力満点の写真にもご注目。

“Lusty Nail 14th”


関西学生の女性選抜・Lusty Nail(ラスティネイル)。女性らしさを武器にした唯一無二のショーケースを披露

“APOLLO 15th”


関西学生の男性選抜・APOLLO(アポロ)。THE GOLDと同じ歴史を歩む彼らのパフォーマンスは、力強くスキルフルでオーディエンスを沸き立たせた
15年の歴史で史上初となるAPOLLO・Lusty Nailのコラボパフォーマンス。サプライズで披露されたこのコラボレーションは、多くの驚きと感動を与えた

“ALL APOLLO”


THE GOLDと同じ歴史を持つ「APOLLO」の歴代メンバーが集結。オープニングを飾る彼らの衰えないショーは、マニアのみならず多くのプレイヤーを興奮の渦に

国際大会 王者によるSHOWCASE


名だたる大学生たちを差し置いて優勝に輝いた「JAMBUDDY」。折り紙付きの身体能力の高さは圧倒的だ
別部門 優勝の「トンデミーヤ」。小学生とは思えない表現力とパッションで会場を“トンデミーヤ”色に染め上げた

 

CREW BATTLE「King of Double Dutch」決定戦

COLLEGE・OPEN 両部門の優勝クルーが出揃ったが、まだ戦いは終わらない。各チームが最終決戦を行い、真のNO.1—— “King of Double Dutch”の称号を懸けて戦う。

2008年の開催当初からサブタイトルとして付されていた、この“King of Double Dutch”というフレーズ。今回ついに15年の時を経て、初めてその“King”が決定することに!

COLLEGE部門の「MIYAKO JUMP ROPE CLUB」“高校生STRクラス”、そしてOPEN部門の「witness us」の頂点を懸けた戦いは、まさにダブルダッチシーンの過去と未来を繋ぐバトルとなった。


witness us

witness us には、MIYAKO JUMP ROPE CLUBで育ったプレイヤーをはじめ、キッズ時代からダブルダッチに親しんでいるプレイヤーで構成。
経験値で攻めるwitness usに対し、MIYAKO JUMP ROPE CLUBも肉薄した戦いを見せた。


「MIYAKO JUMP ROPE CLUB」“高校生STRクラス”

未来を担う世代同士の注目の一戦は、witness us が勝利!
ダブルダッチシーンに育まれた6人の勝利は、対戦相手となるMIYAKO JUMP ROPE CLUBの生徒たちにも影響を与えたことだろう。
近く偉大な先輩たちの背中を見た彼らが、witness usのようにこれからも活躍していってほしいと切に願う。

 

THE GOLDが紡いできた“歴史の年輪”

さてwitness usの6人にしかり、このイベントにしかり、感じたことがあった。「継続」によって華々しい結果を手にした彼らだが、しかしそれは決して容易いことではない。
派手さや華やかさとは無縁な道をひたすら突き進むことでもあり、悩み向き合い、苦しむことでもあるからだ。


MCを務めていたalttypeのメンバー・FUKUは終演直前、ついに抑えきれない感情がこみ上げた。涙ながらに15年分の感謝を述べると、会場はあたたかな拍手に包まれた。
彼がステージの上から目の当たりにした光景は、私たちが見るものよりもずっと輝いていた。

THE GOLDが紡いできた歴史の年輪。
駆け抜けて迎えた15年という節目、そこにあったのは、たくさんの笑顔と感動と、ダブルダッチの未来への希望だった。

 

優勝クルー「witness us」にインタビュー!


左から NAO, ASUKI, SHU, ikkyon, SEIYA, shu

――優勝おめでとう! まずは率直な気持ちを教えてください。

NAO
最高です!ほっとしましたね。

――「witness us」はどのような経緯で結成されたチームなんでしょうか。

NAO
去年の「Out Hedge」というイベントであった招待制のクルーバトル企画で、僕が主催の人に「フレッシュなやつを集めて出て欲しい」と言われたことがキッカケでした。
最初は僕が MIYAKO JUMP ROPE CLUB 時代の仲間である SHU・SEIYA・ASUKI を誘って、そのあとにASUKIが同じ関東のチームメイトだった ikkyon・shu を誘って、今のかたちになりました。

――つまり東西の学生が混合してチームを組んでいるわけですか。その当時から継続して活動するイメージはあったの?

ikkyon
それはあまりなかったですね。
ですが、その呼んでもらったOut Hedgeで勝利したことで今年も呼んで頂いて、思った以上にモチベーションが高くなりました(笑)。
同じタイミングでTHE GOLDでもルールが改定されて、部門優勝だけでなく“King of Double Dutch”が決まることになって。
それに目掛けて頑張ろう!とまとまった感じです。

NAO
今年はちょうど1週間前にOut Hedgeがあって、今日THE GOLDがあったので、“2冠”が目標でした。達成できてよかったです。


――どちらも観ていたのですが、凄まじい勢いで勝利をもぎ取っていましたね。これからが楽しみな6人ですが、次なる目標は?

ikkyon
“バトルのwitness us”と呼ばれるようなクルーになりたいです。これからもクルーバトルがあったら、全国どこでも飛んでいきます!
あとは世界規模で開催されている国際動画コンテスト「Meets Your Artist」にも参加していて、僕たちが世界トップ100に選ばれて予選に残りました。今日もこれから提出する動画の撮影をします(笑)。

――それもまた凄い! 今から撮影するのも凄いなぁ(笑)。

ikkyon
あとはwitness usとしてだけではなくて、それぞれまた別のチームに所属しているので、そこでも各々しっかり頑張りたいと思っています。

――最後に、この記事を読んでいる人に伝えたいことがあればお願いします!

ikkyon
まずはおこがましいですが、もっと皆とクルーバトルで戦ってみたいです。
パフォーマンス、ソロバトルは割と盛んですが、もっとクルーバトルという文化が広がればいいなと思います。

そしてもう1つ、僕らにとってもクルーバトルという文化は最初馴染みはなかったわけですが、それは関西のシーンに育てられたと振り返って思います。
僕個人としては「Brilliant Night」という、THE GOLDと同じ方々がオーガナイズしているイベントがあったのですが、そこで敗退してしまって悔しい思いをしたことがキッカケで、バトルに対する熱が高まりました。
あとは東西のメンバーで結成しているので、頻繁に関西に足を運んだりもしたこともあって、関西にいる多くのプレイヤーの方々に支えてもらいました。

そもそもメンバーのうち半数以上は関西の出身ですし、関西のダブルダッチシーンなくして今の僕らはありません。
関西のダブルダッチシーンを続けてきてくれた方々に感謝して、来年も再来年も、またトロフィーを獲りに行こうと思います!

 

イベント結果

●King of Double Dutch / OPEN部門 優勝
「witness us」


●COLLEGE 部門 優勝
「MIYAKO JUMP ROPE CLUB」“高校生STRクラス”


●MEN’S BEST BATTLER
NAO / witness us


●WOMEN’S BEST BATTLER
AME / 「ダッチゃ」“壱馬力”


 

イベント概要

「THE GOLD -king of double dutch- 15th anniversary」
主催: THE GOLD 実行委員会
企画: OVER THUMPZ 関西支社
協力: 特定非営利活動法人 日本ジャンプロープ連合京都府支部
協賛: SCHOLE / HELLO-O MY NAME IS… / hotel kanra kyoto / 株式会社COFFEE BASE / 新渡月 / 一瞬

The post 繋いだ思いの先にあった、ダブルダッチの未来への希望。THE GOLD 15th Anniversary first appeared on FINEPLAY.