現地時間の1月14日、サッカー日本代表・久保建英が所属するレアル・ソシエダがホームにビルバオを迎えて対戦。このラ・リー…

 現地時間の1月14日、サッカー日本代表久保建英が所属するレアル・ソシエダがホームにビルバオを迎えて対戦。このラ・リーガ第17節で、両チームを通じて随一の活躍をしたのが久保だ。

 共にバスク州を本拠とするチームのこの対戦は、バスクダービーと呼ばれる。リーグ戦だけで、対戦回数は130を超える、伝統と緊張の一戦。日本代表はこの試合のスタートからピッチに立った。

 この試合で久保は前半37分に得点。1-0とリードした状況で、久保がダビド・シルバからのスルーパスに反応すると、ファーストタッチで相手DFを股抜き。スペイン代表GKウナイ・シモンとの1対1を見事に射抜いて追加点を奪っていた。

 このワンプレーだけで久保の好調さを物語るには十分だが、さらに、後半にも決定的な場面に関与。相手のバックパスをカットしてそのままペナルティエリア内に持ち込んだところ、相手DFが寄せてきたことで倒れ、PKを得ると同時に相手選手にはレッドカードが提示された。これをミケル・オヤルサバルがきっちりと決めて3点目をゲット。ソシエダの勝利を決定づけ、結局、3-1で白星を掴んだ。

 久保のこの獅子奮迅の働きに、スペイン紙『マルカ』は両チームを通じて唯一となる3つ星の評価。他に、元スペイン代表ダビド・シルバら7人が2つ星を得た中で、久保の活躍は群を抜いているものといえた。

■2枚のイエローカードが提示されるはずだった

 しかし同紙は、その久保が本来は得点直後に退場すべきはずだったと指摘している。その該当場面は、ゴールパフォーマンスだ。ファーストタッチで股抜きをするという鮮やかなゴールを決めたこともあってか、直後の久保は興奮気味でユニフォームを脱ぎ、観客席に走り込む。

 『マルカ』はこの場面について、「日本人選手は湧き上がる感情のままにゴールを喜んだ。まずシャツを脱ぎ、それから観客の方に向かってレアル・ソシエダのファンと一緒に先制点を祝った。久保は、サポータのスタンドに乗り込むほどだった。シャツを脱いでゴールを祝ったこと(1枚目のイエローカード)、さらにスタンドに入ったこと(2枚目のイエローカード)で退場処分となる危険性があった」と違反行為を指摘している。

 というのも、ラ・リーガでは「ルールでは、シャツを脱ぐことも、観客席に加わって一緒にゴールを祝うことも、どちらもイエローカードの対象となる」からだという。しかし、「日本人はユニフォームを脱いだことによるイエローカードをもらっただけだった」としている。

 周知のとおり、実際に久保に退場処分が出ることなく、そのまま試合に出続けたことで、結果的に相手選手に退場処分が出されることとなった。ボールを持てば絶好調の久保だったが、幸運も味方にするほどの好調さと言えそうだ。

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