試行錯誤の末…ヒッチの癖は気にせず「この形がしっくりきている」 今オフにトレードで中日からDeNAへ移籍した京田陽太内野…

試行錯誤の末…ヒッチの癖は気にせず「この形がしっくりきている」

 今オフにトレードで中日からDeNAへ移籍した京田陽太内野手が、不退転の決意を示した。13日に千葉・習志野市の母校・日大の野球部施設で自主トレを公開。プロ7年目、4月に29歳となる今シーズンは、野球人生を左右する分岐点となりそうだ。

 堅実な遊撃守備には定評がある。打撃が長年の課題であることは、自他ともに認めるところだ。これまでは指導者から、ヒッチ(テークバックの時に手を上下させる動作)の癖を直すように言われることが多かった。しかし、今そこは意識していない。開き直ったのではない。移籍決定前の昨年10月から、1人で自分の構え、テークバック、ステップを洗いざらい見つめ直した。

 試行錯誤を重ねた結果、「一番しっくりきたのが、ヒッチというか、この形でした。確率よく打つために、自分にとって一番楽な形で構えたい。本当にいろいろやりましたが、今はこれがしっくりきています」と手応えを感じている。

「僕の野球人生ですので、誰に何と言われても、しっかり自分の意思を持ってやっていきたい」と目には覚悟が宿る。そして「三浦(大輔)監督もルーキーの子たちに言っていた通り、言われっぱなしではダメ。しっかり自分で考えてやらないと。責任を取るのは自分ですので、しっかり準備をしてキャンプに臨みたいと思います」と続けた。

 これは今月8日、三浦監督が新人合同自主トレ初日に際して、「この世界、言われたことをやっているだけでは絶対ダメ。どう工夫して、自分で考えていくかが、一番大事になる」と訓示を垂れたことを指している。京田は三浦監督の言葉を、まさに新人同様の新鮮な気持ちで受け止めたようだ。

「横浜は家賃が名古屋の倍くらい」と苦笑、妻の実家から自主トレに

 中日時代は1年目からレギュラーを張り、年間出場試合数が110試合を割ったことがなかった男が、昨年はわずか43試合の出場に終わった。打率は.172(128打数22安打)と低迷し、意地でもこのままでは終われないだろう。「京田はこの程度かと思われたら嫌。チームでの立ち位置というものもあると思うので、しっかり結果を残して、みんなに認めてもらうことも勝負だと思う」と移籍1年目に懸けている。

 一方で、「お世話になったドラゴンズ関係者の皆様にも、トレードされてよかったなと思ってもらえるように、恩返しの意味を込めて頑張りたい」とも付け加えた。

 勝負の年と自覚しているだけに、例年に比べて仕上がりが早い。「いつもですと今くらいの時期から状態を上げていくのですが、もうだいぶ体は仕上がっていますので。2月1日にしっかり100%で動けるようにと思っています」と張り切る。

 新居はいまだ決まらず、「家賃が名古屋と横浜では全く違う。倍くらいかかりますよ」と苦笑したが、妻の実家を拠点に、毎日この母校の施設に通い、黙々と調整を進めている。人間には一生のうちに何度か、覚悟を決めることによって、驚くほどの力を発揮することがある。今の京田からは、そんな雰囲気がぷんぷん漂っている。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)