ヌートバーは斎藤氏ら高校日本代表のバットボーイ「当時からイケメンで」 元日本ハム投手の斎藤佑樹氏が12日、野球日本代表「…

ヌートバーは斎藤氏ら高校日本代表のバットボーイ「当時からイケメンで」

 元日本ハム投手の斎藤佑樹氏が12日、野球日本代表「侍ジャパン」入りが内定したラーズ・ヌートバー外野手(カージナルス)との知られざる縁を明かした。早実時代に交流したヌートバーが日系人選手として史上初の日本代表入り。斎藤氏はFull-Count編集部の取材に応じ、「まさかこんなご縁があるとは。凄すぎます。栗山監督を世界一の監督にしてほしいです」とエールを送った。

 早実高3年夏に田中将大(現楽天)を擁する駒大苫小牧と歴史的な死闘を演じて全国制覇。高校日本代表の一員として米国へ遠征した。高校球児のホームステイ先の1つが、カリフォルニア州のヌートバー家だった。大会期間中、9歳の野球少年は“裏方さん”としてお手伝い。直接、言葉を交わすことはなかったというが、その姿を斎藤氏は今も鮮明に覚えている。

「覚えています。ボールボーイ、バットボーイをしてくれていたのを、すごく覚えています。すごく頑張ってくれていたので、印象に残っていますね。キャッチボールとかはしなかったですけど、当時からイケメンで人懐こい感じで……。栗山監督が『人に愛される性格』とおっしゃっていたのは、すごく分かる気がします」

「日本の力になってくれると信じています」

 ヌートバーは2018年ドラフト8巡目(全体243位)でカージナルス入り。2021年6月にメジャーデビューし、昨季は108試合出場して打率.228、14本塁打、40打点。主力選手に成長した。現役バリバリのメジャーリーガーが、あの時のヌートバー少年――。斎藤氏は気付かなかったが、侍ジャパン入りがささやかれた昨年末に早実のチームメートだった船橋悠氏に知らされた。

「高校ジャパンのグループLINEがあるのですが、そこに船橋が“ポン”と。『このラーズくん、俺と塩澤が泊まってたホームステイ先の子です!』と。ビックリしました。米国代表はあり得るかもしれないですけど、日本代表とは誰も想像できなかったと思います」

 2021年限りで現役引退した斎藤氏は現在、株式会社斎藤佑樹の代表取締役として奔走している。忙しい日々が続いているが、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は熱い視線を送るつもりだ。「写真を撮ったことも覚えていますよ」。自身のインスタグラムにはヌートバーらと撮った思い出の写真をアップした。

「米国代表もドミニカ共和国代表もすごいチームだと思います。でも、ラーズがいることによって……。彼は日本の力になってくれると信じています。(ヌートバーには)当然注目していきます」

 あの暑かった夏から16年半。斎藤氏は言葉に力を込めた。(小谷真弥 / Masaya Kotani)