侍ジャパンに大谷翔平、ダルビッシュら大物参戦 3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加する韓国代表の最終メンバー30人が、韓国野球委員会(KBO)から発表された。キム・ハソン(パドレス)ら現役メジャーリーガー3選手が…

侍ジャパンに大谷翔平、ダルビッシュら大物参戦

 3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加する韓国代表の最終メンバー30人が、韓国野球委員会(KBO)から発表された。キム・ハソン(パドレス)ら現役メジャーリーガー3選手が名を連ねたが、現地の韓国メディアは代表チーム、WBCをどう見ているのか。MKスポーツのキム・ジェホ記者は歴代最強とも言われる侍ジャパンの充実した戦力に目を細めている。

 すでに侍ジャパンでは大谷翔平投手(エンゼルス)、ダルビッシュ有投手(パドレス)、鈴木誠也外野手(カブス)ら現役メジャーリーガーが参戦。NPB所属選手でもシーズン日本選手最多56本塁打、3冠王に輝いた村上宗隆内野手(ヤクルト)、佐々木朗希投手(ロッテ)らの代表入りが見込まれている。ジェホ記者は日韓両球界の決定的な違いを指摘した。

「オオタニの影響は大きいね。前回(2015年世界野球プレミア12の準決勝)に対戦した時は7回無失点に抑えられたからね。オオタニと対戦しないことを願うだけだよ」

「ロウキ・ササキの投球は見たことないけど、名前は知っている。ムネタカ・ムラカミも知っているよ。日本では毎年のように新しい、いい選手が出てくるように思う。なぜ、日本はいい選手が次々と出てくるんだい?」

韓国投手陣はキム・グァンヒョンらベテラン勢が中心

 3月のWBCに臨む韓国代表には史上初の韓国系選手としてトミー・エドマン(カージナルス)が参戦。元中日のイ・ジョンボム氏の息子で来オフのメジャー挑戦を目指すイ・ジョンフ(キウム)に注目されるが、投手では左肘手術から復活を目指すリュ・ヒョンジン(ブルージェイズ)、韓国2冠の23歳アン・ウジン(キウム)がロースターを外れた。投手の中心メンバーは元カージナルスのキム・グァンヒョン(SSG)、元レンジャーズのヤン・ヒョンジョン(KIA)らベテラン勢……。ジェホ記者は嘆き節だ。

「韓国では一番いい投手がリュ・ヒョンジンにキム・グァンヒョンのまま。若手が彼らを抜けない。それが韓国野球の問題点だと思う」

 韓国代表は2006年、2009年大会で侍ジャパンに勝利した際にマウンドに国旗を立て、世界中で物議を醸した。それほどライバル心を持って隣国決戦に臨んでいたが、今は違うという。「若い選手はあまり日韓戦のプレッシャーを感じていないように思う。彼らはライバル関係の重みを感じていないようだ。競い合うことは好きだけれどね」。

 侍ジャパンと韓国は同じプールBに所属。1次ラウンド、3月10日に東京ドームで激突する。ジェホ記者は日本野球の印象について、「スモールベースボールから組織野球まで、非常によく組織されている。その上、パワー(長打力)もあってヒットも狙える。いいチームだ」と語った。どのようなバトルが繰り広げられるのだろうか。(小谷真弥 / Masaya Kotani)