全国大学選手権(大学選手権)準々決勝で明大との死闘を制し、昨年の雪辱を果たした早大。両校ともに一歩も譲らない展開が続い…

 全国大学選手権(大学選手権)準々決勝で明大との死闘を制し、昨年の雪辱を果たした早大。両校ともに一歩も譲らない展開が続いたが、最後は実戦復帰となったフランカー相良昌彦主将(社4=東京・早実)の値千金ジャッカルで勝利を決めた。決勝進出、そして『荒ぶる』奪還に向けてーー。負けが許されない大学選手権準決勝は、正月の1月2日。舞台を国立競技場に移し、関西の雄・京産大との一戦に挑む。

 前節の明大戦、99年目を迎えたライバル対決は『伝統の一戦』にふさわしい試合となった。WTB松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)のトライやCTB吉村紘(スポ4=東福岡)のPGで得点を積み重ねるものの、前半終了間際に逆転トライを許し、1点ビハインドで試合を折り返す。それでも後半は松下のトライで逆転に成功すると、SH宮尾昌典(スポ2=京都成章)のインターセプトからの独走トライで明大を突き放す。しかし、攻撃の手を緩めることはない明大。しばらくは自陣に攻め込まれる展開が続いたが、最後は早大の粘り強いディフェンスが光った。果敢に攻め込む明大を、相良主将のジャッカルでターンオーバー。直後に吉村が蹴り出し、27ー21で試合は終了した。明大の猛追を振り切り、見事にリベンジを果たした早大。今大会を通して取り戻しつつあるチーム力が、遺憾なく発揮された試合だった。

 


80メートルを走り切る独走トライを挙げたSH宮尾

 今節のポイントは、やはりセットプレーになるだろう。前節ではフッカー佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)とプロップ井元正大(文4=東京・早実)が後半投入で奮闘し、強力な明大FWにスクラムで押し勝つ場面も見られた。今節も京産大伝統のスクラムを相手に、安定感のあるスクラムで対抗できるか。また、積極的なボールキャリーで勢いをもたらすフランカー栗田文介(スポ1=愛知・千種)や爆発的な走りでトライを量産する松下、圧巻のランと突破力を併せ持つSO伊藤大祐(スポ3=神奈川・桐蔭学園)などにも注目がかかる。厳しい戦いが予想される本試合は、精度の高いプレーを一人一人が突き詰め、前節のテーマでもあった『ワンチーム』『ワンビジョン』を体現できるかが勝敗のカギを握るに違いない。

 悲願の日本一へと勢いに乗る京産大の強みは、力強いFW。中でも、破壊力抜群の外国人選手の勢いを抑え切れるかがポイントだ。アサエリ・ラウシー(京産大)とソロモネ・フナキ(京産大)の両ロックコンビは力強い突破でアタックの起点を生む。また、ケガにより前節が今シーズン初先発となったフランカー三木皓正(京産大)も、キックチャージからトライを決めるなど高いパフォーマンスを発揮している。京都成章高時代、互いに研鑽(さん)を積み重ねたNO・8村田陣悟(スポ3=京都成章)や宮尾との対戦となれば、並々ならぬ思いで向かってくるだろう。頼もしいFWから得点力の高さを誇るBK陣へ。バランスよく機能する京産大のアタックを防ぐために、早大はディフェンスラインを常に整備し、前に出るタックルで徹底的に真っ向勝負を仕掛けたい。

 


春から力をつけてきたスクラムは優位に立てるか

 昨年のリベンジを果たし、2年ぶりに『年越し』を決めた早大。試合を経るごとに成長し、チームとしての円熟度がだんだんと増している。それはフィールドを駆ける選手だけに限らない。スタンドで試合を見守る部員たちも、赤黒戦士を何度も奮い立たせてきた。日々高まる『荒ぶる』への思いは、全部員で築き上げている。頂点の景色まであと2戦。早稲田の誇りを胸に、笛が鳴るまで部員150人全員で戦い抜く。

(記事 安齋健、写真 冷水睦実、山田彩愛)

早大メンバー
背番号名前学部学年出身校
川﨑 太雅スポ3東福岡
佐藤 健次スポ2神奈川・桐蔭学園
亀山 昇太郎スポ2茨城・茗渓学園
前田 知暉社4東海大大阪仰星
池本 大喜文構3東京・早実
◎相良 昌彦社4東京・早実
栗田 文介スポ1愛知・千種
村田 陣悟スポ3京都成章
宮尾 昌典スポ2京都成章
10伊藤 大祐スポ3神奈川・桐蔭学園
11松下 怜央スポ4神奈川・関東学院六浦
12吉村 紘スポ4東福岡
13岡﨑 颯馬スポ3長崎北陽台
14槇 瑛人スポ4東京・国学院久我山
15小泉 怜史文構4東京・早実
リザーブ
16安恒 直人スポ2福岡
17井元 正大文4東京・早実
18平山 貴喜スポ4北海道・函館ラサール
19藤井 将吾スポ3大阪・早稲田摂陵
20永嶋 仁社3東福岡
21島本 陽太スポ3神奈川・桐蔭学園
22野中 健吾スポ1東海大大阪仰星
23磯崎 錬太郎商3徳島・城東
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)