【RIZIN.40】平本蓮の対戦相手は誰か…　朝倉未来や安保瑠輝也、五味隆典、皇治など8選手の候補、奇跡の遭遇も

「湘南美容クリニック presents RIZIN.40」は31日、さいたまスーパーアリーナで開催される。

同大会には、ボクシングに準じたスペシャルマッチで平本蓮が参戦。対戦相手は公募で決定され、“X”として当日にサプライズ発表される。

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平本は、今年のMMA界で、もっとも注目を集めたといっても過言ではない。プロデビューから2連敗を喫したが、今年7月には鈴木博昭、続く11月には元DEEPフェザー級王者・弥益ドミネーター聡志を撃破。国内団体の元チャンピオンを撃破したことで、ファンから多くの期待の声が上がった。弥益戦の前から足の怪我があり、完治していないため、今回のルール決定となった。

MMAデビューから、SNS上で度々の挑発を繰り返していたが、ビッグマウスも健在。朝倉未来など、多くのファイターたちに噛み付き、賛否両論の渦中にある。今月21日の会見でも「朝倉未来はどうしたのですか？朝倉未来が会場に来てない。まさか大晦日に試合に出ないことなんてないかな、と思ってそこが気になります。頭痛ニキ、グッバイ」と挑発してみせた。SNSのフォロワーも28万人に迫る勢い。MMAファイターとして、トップクラスの影響力を誇る。

平本にとっては、久しぶりの立ち技ルール。ここ4戦はMMAルールの試合が続いたため、19年12月の芦田崇宏戦以来（キックルールでTKO勝利）となる。SNSではボクシングシューズを履き、パンチのみでのミット打ちを公開した上で「あと4日。最初っから倒しに行く」と宣言している。

RIZINの榊原信行CEOは、対戦相手に関して「我こそは、と気概のある選手を募集します」と呼びかけた。プロファイターの中から選ばれることになるが、パンチのみルールのため、立ち技の選手、もしくは立ち技経験のあるMMAファイターが濃厚か。

そんな平本の首を取るファイターは誰か。本稿では、対戦相手となりえる選手を紹介する。

■朝倉未来 “大どんでん返し”の衝撃参戦なるか？

朝倉未来（C）RIZIN FF

平本がMMA参戦時から、嚙み付いてきた男が朝倉未来だ。朝倉は、RIZINを代表するトップ選手であり、YouTuberとしても多くのファンを獲得している。

朝倉は、今年9月にフロイド・メイウェザーと対戦した後、YouTubeに動画をアップし「平本がドミネーターとかに勝ってきて、怪我がなかったら年末に遊んであげてもいい。お兄ちゃんが修行してあげようかな」とコメントしていた。平本は前述の通り、今年11月に弥益に勝利を挙げているだけに、対戦候補となる可能性も。

だが、朝倉はメイウェザー戦のダメージから、大晦日の参戦はないと以前から公言していた。榊原CEOも、21日の会見で「未来は（大晦日には）出ないと思います。間違っても、朝倉未来選手が『俺が試合すると言ったら、試合を組みますけど』」と話しているだけに、もし平本の前に立つことになれば、まさに“大どんでん返し”の参戦となる。

■元K-1王者・安保瑠輝也 “因縁”の対決に盛り上がること間違い無し

平本が、21日の対戦カード発表記者会見で、唯一名前を挙げたのが安保瑠輝也だった。だが、大前提として安保はK-1 JAPAN GROUPと現在も契約中、そのため実現の可能性は低いか。

「今K-1を抜けるって噂されている安保（瑠輝也）とかもRIZIN出たいのだったら全然応募してきてもいいし、むしろMMAでやらないだけ俺の優しさなのでそれくらいのハンデは与えてやろうかな」（平本）。

平本と安保は、過去にSNS上で舌戦を繰り広げており、今年6月の『THE MATCH 2022』で、一度対戦の機運が高まったカードだ。

平本は、元K-1ファイターであり、18年3月ゲーオ・ウィラサクレックにKO勝ち。その後にRIZINへ転向した。一方の安保は、その翌年の19年6月にゲーオ・ウィラサクレックに勝利し、K-1 WORLD GPスーパーライト級王者となった。お互いにK-1で活躍したが、これまで交わることはなかった。

平本の発言を受け、安保はSNSで「大晦日ね。契約的に問題なければめちゃくちゃやりたい。むしろ俺でええの？　スタンディングなら勝てないよ？　　ここでやるのは、もったいない気もするけど。色々間に合えば可能性は0ではない。俺はファイターやから準備期間は別にいらん。いつでも戦ってやる」と返答していた。果たして、安保の電撃参戦はあるのか。

■元K-1王者・久保優太 ハイレベルなテクニック合戦となるか？

平本の大晦日参戦決定を受けて、久保優太もSNSで「ボクシングルールでしょ？　応募、ポチィィィィ」と反応した。

久保も平本同様、元K-1ファイター。平本も出場した18年3月大会にも参戦しており、自身の保持していたK-1 WORLD GPウェルター級王座を防衛成功。合計3度防衛を果たし、ボクシング転向を見据えてK-1を離脱。

ところが、MMAルールでRIZINに電撃参戦。21年大晦日には、シバターとのエキシビジョンで一本負けし、八百長疑惑で大炎上。22年11月奥田啓介に勝利し、プロMMA戦績を1勝1敗とした。今年は、破天荒の元妻・サラさんが出産し、現在子育てにも奮闘中だ。

平本と同時期にK-1で戦った久保だが、その際は平本が65㎏、久保が67.5kgと階級の違いもあり、対戦する機会はなかった。

久保はRIZIN契約選手のため、現実的には対戦もありえそうだ。しかし、平本は「なんでシバターさんに1Rで打撃でぶっ飛ばされた久保優太とやらないといけないの。あんな疫病神メリットなさすぎ。それなら俺シバターさんと試合した方が面白い」とSNSで毒舌なコメント。久保との対戦に、消極的な姿勢だった。

久保は、高いディフェンス能力に定評があるため、実現すれば勝負論のあるカードになりそうだ。

■五味隆典　vs. 那須川天心を2週間前のオファーで受けた男が立ちはだかるか？

SNSで名前には挙がっていないが、五味隆典との対戦も1候補だろう。五味は20年大晦日に3週間前のオファーで vs. 皇治、21年大晦日には何と2週間前のオファーで vs. 那須川天心を快諾した過去がある。いずれも、今回と同じボクシングに準じたスタンディングバウト・ルールだった。

21年大晦日には、RIZINラストマッチを迎える那須川天心の対戦相手探しが難航。さまざまな相手の可能性を探ったが、最終的に決定ならず。そこで、榊原CEOが“直電”でオファーしたのが五味だった。

五味の体重はおそらく70kg〜80kg前後であり、平本との調整も付くと見られる。五味は元修斗世界ライト級王者であり、初代PRIDEライト級王者のレジェンド。平本との殴り合いであれば、白熱した戦いとなるだろう。仮に五味が参戦するとなれば、3年連続の大晦日出陣となる。

■YA-MAN　THE MATCHやオープンフィンガーマッチで大ブレイクの男が参戦なるか

近年立ち技で大ブレイクを果たした、YA-MANも対戦候補になりえる。THE MATCHやオープンフィンガーマッチで大ブレイクした男。RISEでは中村寛、THE MATCHでは芦澤竜誠、RIZINでは皇治を撃破しており、その実力も折り紙付き。

THE MATCHで芦澤にKO勝ちを収めた後に「RISEに出ながらMMAもやります。二刀流でやっていきます」と宣言していた。朝倉未来のYouTubeチャンネルに出演した際には、61㎏もしくは66㎏でのMMAデビューの可能性を示していた。

しかし、22年10月にRISEのリングで白鳥大珠と大激闘、その代償から外傷性肺気胸の疑いで、緊急搬送されていた。そのダメージもあり、年末の参戦可能性は低いか。現状体重は平本が上となるため、その障害はありそうだが、もし参戦があれば盛り上がるカードとなりそうだ。

■“お騒がせ”YouTuber シバター　まさかの電撃参戦あるか

“お騒がせ”YouTuber シバターの参戦も、“まさか”と予想するファンも多いだろう。シバターはエキシビジョンながら、20年大晦日にはHIROYA、21年大晦日には久保優太と対戦。いずれも、腕ひしぎ十字固めで一本勝ちを収めており、RIZINでは無敗のまま。昨年大晦日の久保との対戦後、久保が「事前打ち合わせ」が両者間であったことを暴露、シバターも自身のYouTubeチャンネルで“応戦”するなど波紋を呼んだ。

榊原CEOは、八百長について「ありえない」と否定。22年2月RIZIN静岡大会後のインタビューで、3月の大阪大会に出場予定だった皇治の対戦相手として、シバターの可能性を問われた榊原CEOは「シバターはないですね。誰も今は見たくないし、触りたくないですよね」としていた。結果、3月大会で皇治は梅野源治と対戦し、シバターの参戦はなかった。

シバターは、自身のYouTubeで「今後のRIZIN参戦はもうなさそうです。僕の中で久保さんとの再戦も全然ありだと思っていたけど、今後のRIZIN参戦なくなりましたよって、そういう話でした」と話していた。前述のコメントから、シバターの大晦日出場可能性は限りなく低いが、もし実現すれば予測不可能な戦いとなるだろう。

■“日本ムエタイ界の至宝”梅野源治　まさかの“YAVAY”参戦はあるのか

RIZINの立ち技を盛り上げたムエタイファイター・梅野源治。かなり可能性は低いが、もし出場となれば、会場大爆発だろう。

これまで正統派として知られてきた梅野だったが、今年3月の皇治戦で転機が訪れた。判定負けの際、ジャッジペーパーが読み上げられると「やばいだろ」と発言。これをきっかけに、SNS上で“やばいだろ”が大流行した。今年10月のRIZIＮ福岡大会では、“やばいだろ”を大量に使用した煽り映像が流れ、自身では＃YAVAYだろTシャツを発売。この1年で多くのファン獲得に成功した。

梅野は60㎏ほど、平本は66㎏～70㎏ほどと階級差もあり、梅野はヒジありルールで本領を発揮する。それだけに、ルールにおける契約面でのハードルは高い。梅野はSNSで「ムエタイルール、相手が逃げるから決まらなかったよ。ごめんな」と発言していた。もし参戦を果たせば、平本との奇跡の遭遇を果たすことになる。

■“俺たちのスーパースター”皇治　平本がSNSで「断られた」と発言、参戦可能性は…

皇治（C）RIZIN FF

平本が朝倉未来同様、SNSで煽ってきた男が、RIZIN人気選手の皇治だ。平本は自身のSNSで「榊原社長に頼まれたので、大晦日のRIZINに出場することにしました。対戦相手は皇治が良かったけど断られたので、対戦相手を募集します」とコメント。真相は定かではないが、平本は皇治戦を望んでいたようだ。

今月15日の会見で、皇治は大晦日参戦について問われると「俺はマルコメ（フロイド・メイウェザー）一択ですから。日本でマルコメと喧嘩しているのは俺だけでストーリー性はある」とコメント。平本の名前を出すことはなかった。続けて「でも7戦してるからゆっくりさせて。ほんまのピンチやったらお金を積んでくれ」と語っていた。

皇治は60kgから62㎏ほど、一方の平本は前述の通り66㎏～70㎏のため、両者の体重差は明らか。皇治の発言からも大晦日参戦の可能性は低いとみるが、電撃決定があれば、日本中が熱狂するに違いない。

さまざまな対戦相手候補が挙げられる中、平本の対戦相手は誰になるのか。その答えは大晦日のリングで出る。

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文●吉田崇雄