西村菜那子の「箱根駅伝2023」展望優勝争い編"駅伝に詳しすぎるアイドル"として知られる西村菜那子さんは、2022年9月にNGT48を卒業。新たなスタートを切り、2023年1月には舞台『風が強く吹いている2023』が控えているなか、今冬も正…
西村菜那子の「箱根駅伝2023」展望
優勝争い編
"駅伝に詳しすぎるアイドル"として知られる西村菜那子さんは、2022年9月にNGT48を卒業。新たなスタートを切り、2023年1月には舞台『風が強く吹いている2023』が控えているなか、今冬も正月決戦に向けて情報チェックを欠かさない。そんな西村さんに、第99回箱根駅伝の戦いを占ってもらった。
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NGT48時代から
「駅伝に詳しすぎるアイドル」として知られていた西村菜那子さん
まずは優勝争い。今大会は出雲駅伝と全日本大学駅伝を完勝した駒澤大と、箱根連覇を狙う青山学院大の"2強対決"が有力視されている。「駒大有利」という声も多いが、西村さんが優勝を予想したのは出雲4位、全日本3位の青学大だ。
「今回は4年生が9人もエントリーされているんです。原晋監督は『4年生が強い年は勝てる』とおっしゃっているので、チーム状況がかなりいいんだろうなと感じています。出雲と全日本は優勝を逃しましたが、箱根では往路優勝を果たして、最後まで独走するんじゃないかと予想しています」
西村さんは青学大の往路オーダーも予測しており、1区・目片将大(4年)、2区・近藤幸太郎(4年)、3区・横田俊吾(4年)、4区・岸本大紀(4年)、5区・黒田朝日(1年)ではないかと読んでいる。
「5区は個人的な願望も入っていますが、こんな感じではないでしょうか。新潟県出身の横田選手と岸本選手は、私がNGT48に所属していた頃から応援しているので、この並びだと"新潟リレー"が見られていいなと思っています。3区までは接戦でも、4区岸本選手でトップに立てるんじゃないかと。駒大が劣っているというよりは、青学大が箱根に合わせてくるという感じですね。4年生の層は青学大のほうが厚いので、その差が出ると思います」
【駒大は2位予想。2強に割って入るのは?】
駅伝三冠を狙う駒大はどうなのか。西村さんは往路オーダーを、1区・篠原倖太朗(2年)、2区・田澤廉(4年)、3区・佐藤圭汰(1年)、4区・山野力(4年)、5区・金子伊吹(3年)と予想している。
「田澤選手は3年時の出雲から日本人選手には負けていないですし、最後の箱根も負けないと思います。一方で、1年生の佐藤選手と山川拓馬選手はハーフマラソンに出たことがないんですよ。出雲と全日本はすごかったですけど、箱根では1年生の区間で不安な部分が出てくるかもしれません。たとえ往路は駒大がトップだとしても、青学大は2分差以内につけていれば、復路で逆転できるんじゃないでしょうか」
青学大と駒大の対決に割って入ると見ているのが國學院大だ。出雲と全日本で準優勝。いずれもアンカー勝負で2位争いを制している。
「出雲と全日本は駒大が前半区間から独走しているので、例年以上にどの大学も前半区間に主力を投入してくるはず。そのなかで國學院大は"4本柱"をフル活用するんじゃないかと思っています。なかでも『伊地知賢造選手(3年)が5区に入るのでは』という噂を耳にするので、彼が山を走ったらどうなるのか楽しみです。往路は國學院大を2位に予想しています」
國學院大は出雲4区で区間賞を獲得した中西大翔(4年)、出雲と全日本でアンカーを務めた伊地知、学生ハーフ王者の平林清澄(2年)、前回3区を5位と好走した山本歩夢(2年)が"4本柱"と呼ばれている。全日本5区で区間賞を獲得したルーキー青木瑠郁は1区を希望しているため、その5人を往路につぎこむことになれば面白い。
西村さんは4~6位に順天堂大、創価大、中央大を予想している。この3校も展開次第ではトップ争いに加わる可能性が十分にあるだろう。
「順大は前回の準優勝校。伊豫田達弥選手、西澤侑真選手ら強い4年生がいるので、今回はチャンスの年だと思います。その4年生のなかでも四釜峻佑選手に注目しています。四釜選手と國學院大の伊地知選手は安定感が抜群で、同じ区間になることが多い。四釜選手は前回5区(区間5位)を走っているので、今回は往路のアンカーとして競り合うかもしれません。また、今の順大は三浦龍司選手(3年)に頼る感じがないのもいいなと思っています。三浦選手は3区を走ってほしいですね」
【創価大は「ワンチャン、優勝も」】
前々回に往路Vを果たし、前回は7位だった創価大。今年の全日本は5位で、2区・葛西潤(4年)が順大・三浦、駒大・佐藤らを抑えて区間賞を獲得したインパクトは大きかった。
「創価大はエントリーを見た時に、いい意味で意外性がありませんでした。『ワンチャンス、優勝もあるんじゃないか』という声もあるくらいのチームです。注目は嶋津雄大選手(4年)ですね。5年目で本当のラストイヤーになるので、どんな走りをみせてくれるのか楽しみです。葛西選手、嶋津選手、フィリップ・ムルア選手(4年)が往路に入れば、かなり強い。ただ、復路がどうなるかな......という懸念もあるので、5位くらいかなと予想しています」
中大は9年ぶりに出場した出雲で3位。10000m中大記録保持者・中野翔太(3年)が欠場し、エース吉居大和(3年)が6区にまわった全日本でも7位に入っている。
「中大は今季に最も注目を集めた大学といっても過言ではありません。吉居駿恭選手、溜池一太選手ら好選手が入学して、フレッシュなイメージがあります。中大は第100回大会での優勝を狙っているそうですが、強い世代が4年生の時にそれを迎える次回も見据えて本当に楽しみです。エースの吉居大和選手は"花の2区"を走っている姿も見たいですけど、前回大会の1区で前半から飛び出したように、スタートからかき乱してほしい気持ちもあります」
1区は有力選手が牽制してスローペースになることも少なくない。しかし、前回1区で区間記録を打ち立てた吉居が再び1区に起用される可能性は十分にある。
上位候補6校は1区から激しいつば競り合いを見せるだろう。西村さんの「予言」はどこまで的中するのか。
(シード権争い編:シード権争い有力校をピックアップ。留学生の起用法など、各校の注目選手も語った>>)
【プロフィール】
西村菜那子(にしむら・ななこ)
1997年8月11生まれ。長野県出身。2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で箱根駅伝を見るようになり、現在は大学駅伝だけでなく、あらゆる駅伝大会に精通している。今年9月にNGT48を卒業し、舞台など活動の幅を広げている。