日本や米国は大物選手が参加宣言…韓国は最強チーム編成に苦慮 来年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC…
日本や米国は大物選手が参加宣言…韓国は最強チーム編成に苦慮
来年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドで、日本と同じプールBを戦うのが韓国だ。年明けの代表メンバー発表に向け準備を進めているが、韓国のメディアからは日本や米国と比べた時の、選手層の薄さを嘆く声が上がっている。
韓国紙「スポーツソウル」は「野球強国がWBCの準備で忙しい。50人の予備リストを早く発表し“潜行中”の韓国と違って、WBCの舞台を踏みたいスタープレイヤーたちの参加宣言が続く」として、夏以降マイク・トラウトやクレイトン・カーショーといったスーパースターの参加宣言が続く米国や、大谷翔平やダルビッシュ有の側から参加を公言した日本の状況を伝えている。
選手側から「ぜひ参加したい」と口にする日本や米国と、韓国を比べ「米国と日本は、代表チーム構成を選手主導としているという話だ。韓国野球委員会(KBO)が頭を抱え、最強戦力を集めるのに苦心を重ねる韓国とは対照的だ」としている。韓国は選手層の薄さから、代表選手の決定に苦慮しているというのだ。
WBCでの韓国代表は、最近2大会続けて1次ラウンド敗退に終わっている。オランダやイスラエルなどの伏兵に敗れ「ひんしゅくを買った」という。さらに「絞り出して構成した最強チームだったが、戦力自体が弱かった」とバッサリだ。
2009年準優勝当時も「最強チームを1チームしか作れない」
韓国代表が「国際競争力を実証した」のは、その前の10年間だ。2006年のWBCで4強入り、2009年の大会では日本と決勝を戦い準優勝という成果を残した。2008年の北京五輪でも金メダルを獲得している。
記事は「2009年の第2回WBCまでは、世界を驚かせる競技力を誇った」としながらも、WBC準優勝に導いたキム・インシク監督の「トップ選手の技量は米国や日本の主軸選手と比べてそん色ない。ただ私たちは最強チームを1チームしか作れないというのが現実」という言葉を紹介している。当時も選手層は、決して厚くはなかったのだ。
韓国はプロ野球の活性化と、北京五輪後のような野球ブームを再び起こすため、今回のWBCでは4強以上が必須条件だという。
さらに「来年のWBCでも期待以下の成績に終われば、韓国野球は大きな危機に陥る。選手主導で代表チームを構成できる環境を作るには、アマチュア野球のシステムから細かく設計しなければ不可能。韓国が言葉だけの『野球強国』に転落するのは時間の問題だ」と、危機感をあらわにしている。(Full-Count編集部)