第89回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会ファイナルラウンド2日目。12月15日に富士通レッドウェーブ対東京医療…
第89回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会ファイナルラウンド2日目。12月15日に富士通レッドウェーブ対東京医療保健大、デンソー アイリス対日立ハイテク クーガーズの準々決勝2試合が行われた。
東京医療保健大は皇后杯2次予選でWリーグ2チームを破る快進撃を見せ、その後、12月11日に行われたインカレ決勝でも勝利し、史上最多タイとなる6連覇を達成した勢いのあるチーム。対する富士通は2次予選でエースの宮澤夕貴が右足首を負傷した影響でコートに立てず、内尾聡菜もコンディション不良で欠場と、本来であればスターターを務める2人を欠く戦いとなった。

出身大相手のゲームに気持ちを前面に出して戦った藤本
東京医療保健大は選手交代を多用し、強度のあるディフェンスから流れをつかむスタイル。さらに190cmジョシュア ンフォノボテミトペを擁し、インサイドでは富士通を相手にしても優位に立つ。一方の富士通は絶対的司令塔の町田瑠唯を起点に、速攻や江良萌香の3Pシュートなどで対抗し、序盤は互角の展開となった。2Qに入り、テミトペがペイントで存在感を発揮すると、マッチアップする富士通の藤本愛妃が3ファウルと厳しい戦いを強いられる。東京医療保健大はさらに3Pシュートも決まりだし、一時は2桁のリードを奪う。その後富士通はディフェンスから仕掛け、町田のフリースロー、岡田英里の3Pシュートなどで巻き返し31-36と5点差のビハインドで前半を終えた。
後半に入ると、再び東京医療保健大が先行しリードを2桁に戻す。しかし、富士通も激しいディフェンスからミスを誘い、速攻で反撃。江良、赤木里帆の3Pシュートが決まり、一気に東京医療保健大を捕らえ、3Q終了時点で51-50と一点のリードをの奪った。最終クォーターに入ると、3Qで逆転した富士通がそのままペースをつかむかに見えたが、東京医療保健大も粘りをみせ、試合終盤まで一進一退。残り1分4秒で、町田が勝負強くドライブを決めて66-62と富士通が4点リードを奪い、勝負をつけたかに思えたが、東京医療保健大が食い下がり、最後までお互いに点を取り合う激しい展開。最後は69-67と1ゴール差で富士通が辛くも逃げ切った。
「大学のチームといった意識ではなく、強いチームと捉えていた」と同大出身の藤本。「前半は(テミトペに)ボールを持たせてしまい、3ファウルになってしまったので、後半はボールを持たせないようなディフェンスを意識しました」と振り返る。BTテーブスHCは「前半はうちのチームではない、中途半端なディフェンスでした。後半はそれが別のチームみたいにしっかりとできた」とディフェンス面での修正を勝因にあげた。
東京医療保健大のテミトペはインカレで優勝を果たしてから臨んだこの試合に「一試合、一試合、目の前の試合に集中して臨めば結果が付いてくる」とファイナルラウンドのコートに立った。あと一歩のところで勝利にはならなかったが「4年間でいろいろな経験をさせてもらい、バスケットボールだけでなくいろいろな面で成長できたと思う」と振り返った。東京医療保健大のテミトペと伊森可琳は、アーリーエントリーでの富士通入りが決まっており、年明けからは富士通の一員としてプレーすることになる。

試合の出だしが大事と好発進したデンソー
デンソー対日立ハイテクの第2試合は、序盤からデンソーがペースを握り、1Qを25-10とリード。2Qに入ると日立ハイテクはディフェンスをゾーンに変え打開を図るも、デンソーは本川紗奈生が3Pシュートを立て続けに沈めて点差を開いていく。一方の日立ハイテクはアウトサイドからのシュートが決まらず、インサイドで奮闘するダラーメ マレム ドイを徹底マークされ、得点が伸びない。前半を終えて53-20とデンソーが完全に主導権を握ると、後半も大きく崩れることなくデンソーが85-42で快勝。ベスト4へ進出を決めた。今シーズンよりキャプテンを務める赤穂ひまわりは「トーナメントなので、初戦の入り方が重要だと、みんなで言い合っていて、それが共通の意識となっていたと思う」と出だしの良さがポイントだったと語った。一方、日立ハイテクの内海知秀HCは「デンソーさんはインサイドが強いので、インサイドに重きをおいて守っていたのですが、そこで外からもやられてしまい、ディフェンスが対応しきれなかった」と敗因を振り返った。
トヨタ自動車対ENEOS、富士通対デンソーの準決勝は12月17日(土)、代々木競技場第二体育館で開催される。
(文・飯田康二 写真・石塚康隆/月刊バスケットボール)