第89回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会ファイナルラウンドが、12月14日 に国立代々木競技場第二体育館におい…

 第89回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会ファイナルラウンドが、12月14日 に国立代々木競技場第二体育館においてスタートした。皇后杯は都道府県代表47チームとWリーグ14チームの61チームが参加し、日本一を競うトーナメント。1次予選、2次予選を経て、ファイナルラウンドへとコマを進めた8チームは、前回覇者のENEOSサンフラワーズをはじめ、トヨタ自動車アンテロープス、富士通レッドウェーブ、デンソー・アイリス、トヨタ紡織サンシャインラビッツ、三菱電機コアラーズ、日立ハイテク・クーガーズのWリーグ勢7チームに加え、東京都代表として出場した東京医療保健大学が名を連ねた。東京医療保健大は2次予選でWリーグ2チームを破る快進撃を見せた。

 ファイナルラウンド初日、準々決勝の第1試合はトヨタ自動車対トヨタ紡織。昨シーズンWリーグで連覇を達成したトヨタ自動車にトヨタ紡織が挑む形だ。高さでアドバンテージを取るトヨタ自動車に対し、トヨタ紡織は激しいディフェンスで対抗。若きエース東藤なな子がオフェンスをけん引し、序盤で優位に立った。トヨタ自動車もディフェンスの強度を上げて対抗するも、前半は32-30とトヨタ紡織がワンゴールのリード。

 

オフェンス面での貢献が必要だったと積極的に攻撃したトヨタ自動車の川井

 

 後半に入っても、お互いに激しいディフェンスの応酬を見せる。それでも、トヨタ自動車がインサイドをこじ開け、徐々にリードを奪う。トヨタ紡織も最後まで粘りを見せたが、最後は山本麻衣がドライブからバスケットボールカウントを奪い56-51とし、トヨタ自動車が勝利を手にした。トヨタ自動車は、この試合3Pシュートが15分の1と絶不調。それでも終盤の大事な場面で「川井(麻衣)のミドルとフリースローでつないでくれた」と大神雄子HC。チーム最多の15得点をあげた川井も、流れに乗れない中でも「絶対に崩れない」と声を掛け合ったという。昨年の皇后杯では準々決勝で富士通に敗れた悔しさを忘れず、厳しい戦いを制しベスト4に勝ち上がった。

 続く第2試合はENEOS対三菱電機の顔合わせ。Wリーグのシーズン序盤、苦しい戦いを強いられてきたENEOSだったが、この日は序盤からトップギア。インサイドでは渡嘉敷来夢、長岡萌映子が、アウトサイドからは宮崎早織が3Pシュートでと次々に加点。三菱電機も渡邉亜弥、根本葉瑠乃らを中心に反撃するがENEOSがリードを保ったまま46-36で後半に突入。

 

思い切りのいいオフェンスでENEOSに流れを持ってきた宮崎

 流れを渡さないENEOSは3Qも積極的なオフェンスを見せ、点差を開いていく。三菱電機が追い上げを図ると、宮崎の3Pシュートや星杏璃のドライブ、合わせのプレーなどで流れを断ち切る。その後もジリジリと点差を広げたENEOSは、試合終盤には故障明けの岡本彩也花もコートに立ち、3Pシュートを決めるなど92-73で勝利をあげた。

 敗れた三菱電機のエース・渡邉は「(自分に対して)ENEOSのディフェンスが、どうくるのか見てしまった部分があった」と試合出だしで、ENEOSにペースを握られたことを悔やんだ。

「タクさん(渡嘉敷)からも、もっと攻めていいと言われていたので、空いていたらシュートを打つと決めていました」と3Pシュート4本を含む21得点をあげたENEOSの宮崎。そして大黒柱の渡嘉敷は9得点ながら、16リバウンド、9アシストとチームプレーに徹し、周りを生かした。「今日はシュートが入っていたのでいいですが、入らないときにどうするか」。準決勝のトヨタ自動車との一戦は「リバウンドがカギになる」と気持ちを引き締めた。

 準々決勝残り2試合、富士通対東京医療保健大、デンソー対日立ハイテクの対戦は15日に行われる。

 

(文・飯田康二、写真・石塚康隆/月刊バスケットボール)

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