ヒーニーがレンジャーズと2年34億円、キンタナがメッツと2年35億円で契約 メジャーリーグに熱狂のストーブリーグが帰って…

ヒーニーがレンジャーズと2年34億円、キンタナがメッツと2年35億円で契約

 メジャーリーグに熱狂のストーブリーグが帰ってきた。昨オフはロックアウトの影響で移籍などの動きが全てストップ。今年は2年ぶりにウインターミーティングが開催されると、鬱憤を晴らすかのように札束が飛び交っている。その中で、元エンゼルスの選手たちの動きが活発。アンドリュー・ヒーニー投手とホセ・キンタナ投手が複数年契約を掴み取った。

 8年連続でポストシーズンを逃しているエンゼルス。近年はシーズン途中で終戦を迎えると、主力選手をトレードで売りに出したり、不振の選手をDFA(事実上の戦力外)にしたりする動きを繰り返している。その結果、他球団に移った選手たちが再起して大型契約を勝ち取っているというわけだ。

 ヒーニーは、2015年から2021年途中までエンゼルスでプレー。左のエース候補として期待されながら一度も2桁勝利を掴めないまま、ヤンキースにトレードされた。2021年は2球団合わせて30試合で8勝9敗、防御率5.83と物足りない成績に終わったが、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」によれば、オフには10球団以上からオファーが届くほどの人気だったという。

 結局、この年は年俸850万ドル(約11億6000万円)とエンゼルス時代よりも好待遇でドジャースと契約。高評価の理由のひとつは、26.9%の奪三振率というデータだった。球種の使い方を微調整さえすれば、エンゼルスでは鳴りを潜めていた能力を最大限に引き出せると、多くの球団が考えたとみられる。

年々価値を上げるヒーニー、キンタナは人間性の良さを評価する声も

 今季は故障離脱もあり16試合の登板で4勝4敗、防御率3.10だったが、ドジャースの見通し通り、72回2/3イニングで110奪三振と才能の片鱗を見せた。今オフに再び争奪戦となり、2年2500万ドル(約34億1000万円)でレンジャーズと契約した。エンゼルスを退団してから、自身の価値を上げ続けている代表格と言える。

 キンタナは、2021年にエンゼルスと1年800万ドル(約10億9000万円)で契約。しかし、24試合の登板で0勝3敗、防御率6.75と期待を裏切り、DFAを経てジャイアンツに移籍していた。今季はパイレーツとカージナルスの2球団で計32試合に先発して6勝7敗、防御率2.93と復活。メッツとの2年2600万ドル(約35億5000万円)の契約にサインした。米メディアからは、人間性の良さを評価する声も聞こえてくる。

 今季は、他にもマーティン・マルドナード(アストロズ)、アルバート・プホルス(カージナルス)、ブランドン・マーシュとノア・シンダーガード(ともにフィリーズ)、ライセル・イグレシアス(ブレーブス)などエンゼルスからトレードまたはDFAとなった選手の活躍が目立った。大谷翔平投手の“元同僚”たちのその後にも、注目が集まる。(Full-Count編集部)