■12月1日/カタールW杯 グループE第3戦 日本代表2ー1スペイン代表(ハリファ国際スタジアム) サッカー日本代表がス…

■12月1日/カタールW杯 グループE第3戦 日本代表2ー1スペイン代表(ハリファ国際スタジアム)

 サッカー日本代表がスペインを破ってグループリーグを首位通過した。

 コスタリカに7―0で勝利し、日本代表を圧倒したドイツ代表を圧倒するなど、完成度の高さを誇るスペインを相手に苦戦が予想され、実際、前半11分に失点。このまま飲み込まれるかと思われた。

 しかし、前半を最少失点で乗り切ると、後半開始時点から選手2人を入れ替えて、勝負に出る。そして後半3分、同6分と立て続けにゴールを奪って逆転。残り時間も、カウンターでさらに追加点を狙いながらも、スペインの攻撃をいなして勝利の笛を聞いたのだった。

 前半を0-1で、後半に2得点で逆転という、ドイツ戦とまったく同じ展開での勝利だが、違ったのは、最初から3バックで挑んだこと。ドイツ戦では、後半開始時点からシステム変更をして相手に混乱を与えたが、今回は試合中のシステム変更をせずに逆転してみせた。

 大会を通して成長を続けるサムライブルーの、スペイン戦の評価は以下となる。

■先発選手の評価

■GK権田修一  6.0
前半11分に失点したものの、後半にいくつかのシュートセーブを見せてゴールを守った。

■DF 吉田麻也  6.0
試合開始時点からの3バックを統率。特に後半、苦しい場面でボールをかき出すなど、執念を見せた。

■DF谷口彰悟  6.5
前半、苦戦するチームにあってもなぐ意識を持ってプレー。守田英正との川崎フロンターレラインではリズムを作った。後半は三笘薫がピッチに入ると、このドリブラーが生きるように、ポジション取りなどを指示。

■DF 板倉滉  6.5
前半11分の失点ではモラタのマークを外してしまう。しかし、それ以外はスペイン相手にもその守備力を発揮。前半途中からペドリへのつき方を修正するなど、試合中にトライする姿勢で勝利に貢献した。

■DF 長友佑都  6.0
スペイン代表に“ロック”されたものの、守備で奮闘。コスタリカ戦に続き、ハーフタイムでお役御免となた。

■MF 守田英正 5.5
谷口彰悟からいい形でボールをもらうなどしたが、前半はうまく処理できず。イージーなロストも散見された。

■MF 伊東純也  6.5
WBでスタートして、守備でも奮闘。後半はそのスピードを生かして突破場面を作るなど、そのプレーは安定していた。堂安律のゴールを呼び寄せた渾身のヘディングは、勝利への意識が高かったからこそ競りに行った素晴らしいプレー。

■MF鎌田大地  5.5
W杯3戦目も、これまでの2戦同様に精彩を欠いていた。フル出場が続いていたが、スペイン戦は途中交代。試合前に、「疲れがあれば、それを(調子の悪さの)言い訳にしたい」と話していたが、コンディションは気になるところ。

■MF田中碧  7.0
“鷺沼兄弟”として信じて走ったからこそ生まれた逆転ゴール。前半は苦しい時間を過ごしたが、後半にチームとしての守備の仕方を変えて別人になった。

■MF久保建英  6.0
本人いわく、「今日は体もキレていたので、このままやってやろうと思った矢先の交代だったのでそこはちょっと悔しかった」。苦しい前半のみの出場となったため、戦術的な部分も考慮。それでも前への姿勢を見せるなど、ドイツ戦とは違ったチームを見せた。

■FW前田大然  6.5
前半はペドリを消しながらのプレーでなかなか良さを出せなかった。ただ、後半に見せた激しいプレスがあって、2つの得点が生まれた。チームとして前への姿勢がある時間帯であれば、綻びを作ることができることを示した。

■流れを変えた途中出場の選手5人

■DF 冨安健洋  6.5
5バックの一番右で途中出場。まったく練習したことのない形だったが、スピードと力強い守備で、チームに勢いと勇気をもたらした。

■MF 遠藤航  ―
出場時間が短いため評価なし。

■MF 三笘薫 8.0
左CBの谷口彰悟の援護もあって躍動。同点弾につながるプレスを見せたほか、奇跡の折り返しで逆転ゴールをアシスト。その他にも前への意識を強く持ち、サムライブルーをグループリーグ突破に導いた。

■MF 堂安律  8.0
あの位置から打った勇気と技術と力強さが、日本代表に勝利をもたらした。ドイツ戦、スペイン戦と強豪相手に同点ゴールを決めた勝負強さが、新しい景色を見せてくれることに期待。

■FW 浅野拓磨  5.5
三笘薫からのグラウンダーのクロスはうまく合わせたかった。

森保一監督  7.0
欧州ネーションズリーグを参考にしてスタートから3バックで戦いに挑み、見事に勝利。三笘薫と堂安律をHTで投入した采配も当たった。

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