西武・中村剛也のサヨナラ弾の翌日、川越誠司が劇的な一発を放った サヨナラ勝利の場面は、何度見ても鳥肌が立つ。その大興奮の…
西武・中村剛也のサヨナラ弾の翌日、川越誠司が劇的な一発を放った
サヨナラ勝利の場面は、何度見ても鳥肌が立つ。その大興奮の瞬間が今季も数多く生まれた。今回は「パーソル CS パ」ファイナルステージまでの後半戦の試合から、印象的なサヨナラシーンをいくつか紹介する。
西武・中村剛也内野手は8月4日オリックス戦で先制2ランを放つと、同点で迎えた9回にはジェイコブ・ワゲスパック投手の直球を振り抜き、まさに「おかわり」の一発をたたき込んだ。翌5日は川越誠司外野手が延長10回に劇的弾。球団20年ぶりとなる、2試合連続のサヨナラ本塁打が生まれた。
ロッテ・岡大海外野手は8月12日の日本ハム戦で魅せた。茶谷健太内野手のプロ初本塁打で2点を先制も、万波中正外野手のソロ&適時打で同点に。それでも9回、安打で出塁した高部瑛斗外野手が盗塁を決めるなど1死二、三塁のチャンスをつくる。ここで打順が回ってきたのは昨季の“サヨナラ男”岡。ブライアン・ロドリゲス投手が投じた2球目を捉えると、打球は三遊間を抜けた。“ヒロミナイト”の再来で、チームの連敗は4で止まった。
ソフトバンク・周東佑京内野手は8月13日のオリックス戦で躍動した。「1番・中堅」で出場し、初回から内野安打と盗塁で好機を演出。先制のホームを踏むと、第2打席でも快足を飛ばして三塁打を放った。さらに、守備では2死満塁のピンチでランニングキャッチを見せ、走攻守で精彩を放っていた。そして同点の9回、1死から初球を打ってホームランテラスへ。チームメートから祝福を受けた。
CSファイナル第4戦でオリックス・中川圭太はサヨナラ安打を放った
9月3日の楽天対日本ハムは大熱戦。7回に楽天・鈴木大地内野手が同点打を放つと延長戦へ突入。10回表には鈴木翔天投手が1死満塁のピンチを招いたが、代わった安樂智大投手が無失点でしのいだ。直後の10回裏に2死満塁の好機を得た楽天は、代打で銀次内野手が登場。カウント3-1から押し出し四球を選び、4時間に迫る熱戦を制した。
日本ハムのドラ9ルーキー、上川畑大悟内野手が殊勲打を放ったのは9月17日のロッテ戦だ。2点ビハインドの8回、アリスメンディ・アルカンタラ内野手の2ランで追いつくと、9回2死二、三塁から上川畑が逆方向へはじき返し、プロ初のサヨナラ打をマークした。この日は「FIGHTERS CLASSIC」として開催され、札幌ドームは約3年ぶりに満員に。ルーキーの一打に球場全体が沸き上がった。
10月15日の「パーソル CS パ」ファイナルステージ第4戦では、オリックスの先発・山岡泰輔投手が圧巻の投球を披露し、主砲・吉田正尚外野手に特大の先制2ランが飛び出した。3番手・山崎颯一郎投手がアルフレド・デスパイネ外野手に同点弾を浴びたが、8回を3者凡退に。9回表は阿部翔太投手が無失点でつなぐと、9回裏に若月健矢捕手の安打などで2死一、三塁の好機を演出。ここで中川圭太内野手はリバン・モイネロ投手のスライダーを捉えてレフト前へ。2年連続の「SMBC日本シリーズ」進出を決めた。
「野球は最後までわからない」。それを体現する劇的展開に、来季も期待しよう。(「パ・リーグインサイト」高橋優奈)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)