「川崎から世界へ・・・」~コロナ禍を乗り越え ”日本で開催される世界大会”の復活!~をコンセプトとした「ISF KAWASAKI 2022」が2022年11月26日(土)~11月27日(日)の2日間にわたり、神奈川県川崎市の「ラゾーナ川崎プ…
「川崎から世界へ・・・」~コロナ禍を乗り越え ”日本で開催される世界大会”の復活!~をコンセプトとした「ISF KAWASAKI 2022」が2022年11月26日(土)~11月27日(日)の2日間にわたり、神奈川県川崎市の「ラゾーナ川崎プラザ ルーファ広場」と「チッタエリア」の二箇所にて開催された。
今年で5回目の開催となった「ISF KAWASAKI 2022」はストリートカルチャーやアーバンスポーツを通して、川崎市から世界へ様々な若者文化を発信することで、若い人たちがここ川崎市に集って自分たちの可能性を広げられるような環境づくりを目指しているイベントだ。
近年コロナウィルスの影響もあり無観客での開催を余儀なくされていたが、今年は感染対策を講じることで念願の有観客開催が叶った本イベント。会場は川崎駅から徒歩数分と好アクセスな商業施設内に設けられたため、イベント参加者はもちろん、たくさんの一般のお客さんも足を止めて一緒に観戦したりスポーツ体験する姿もよく見られ、まさにストリートカルチャーとアーバンスポーツが街に根付いていく様子が肌で感じられた。
以下は2日間にわたりコンテンツが盛りだくさんとなった本イベントから「チッタエリア」で開催されたDay2の様子である。
イベントの様子
ブレイキン「SUPER BREAK」が2年ぶりに国際大会として復活!
優勝したROCK FORCE CREW
左からIves、MIGHTY WEALTHY、NABIL、Kareem、Morris
photograph by Jason Halayko
ISF KAWASAKIにおいて毎年大注目のコンテンツである、日本発のブレイクダンス国際大会ブランド「SUPER BREAK」がCLUB CITTA’にて開催され、アメリカのROCK FORCE CREW(ロックフォースクルー)が優勝に輝いた。
SUPER BREAKは 5 ON 5 のCREWバトル形式で行われ、今年は2年振りに国際大会として海外のCREWと昨年度の覇者である「GOOD FOOT」を招待して開催された。
海外から招待されたCREWは、アメリカを代表する「ROCK FORCE CREW」や、韓国のトップBBOYが集まった「FLOWXL」、次世代を担うヨーロッパの若手CREW「Style Invaders」など、世界トップレベルのCREWが川崎の地に集結して熱いバトルを繰り広げた。
また今年のSUPER BREAKは有観客で開催され、GUEST SHOWCASEでは地元川崎を拠点に常に最新のカルチャーを発信し続けるHIPHOPチーム「KING OF SWAG」が出演するなどCLUB CITTA’には多くの観客が詰めかけた。既に予選の段階から国内を代表するFOUND NATIONとBody Carnivalが対戦して本戦の出場権を争うなど、近年の国内大会では稀に見るレベルの高さを見せた。
GUESTのKING OF SWAG
photograph by Jason Halayko日本のGOOD FOOTは惜しくもTOP4で敗退
TOP4の1試合目ではROCK FORCE CREW(アメリカ)vs GOOD FOOT(日本)の対決。日本勢としては唯一TOP4まで勝ち上がったGOOD FOOTはそれぞれのスタイリッシュなムーブや息の合ったルーティーンが光るも、ROCK FORCE CREWの個人スキルや存在感が上回り決勝へ駒を進めた。
第2試合目のStyle Invaders(ヨーロッパ)vs FOWXL(韓国)でも熱戦が続き、見事Style Invadersが勝利した。韓国のFLOWXLは見ごたえのあるアクロバティックなルーティーンで会場を盛り上げるも、Style Invadersが勝利した。
ROCK FORCE CREWが貫録のパフォーマンスで優勝!決勝のカード、ROCK FORCE CREW vs Style Invadersは制限時間10分間の中で幾つもの駆け引きやハイレベルなムーブが飛び出し、濃密なラストバトルとなった。
Style Invadersは独特なフローからのパワームーブや多彩なレッグワークでスタイルを展開していく。その中でもRobbのトリッキーなパームーブやJordiの長身を活かした動きはひと際目立ち、会場を大いに盛り上げた。
BBOY Jordi / photograph by Jason Halayko
しかし優勝したROCK FORCE CREWは圧倒的な個人力とタレント性、バトル運びの上手さで貫録を見せつけた。Morrisのバネを活かしたダイナミックなムーブや、Ivesのステップワークを活かしたトップロック、そしてCREWのリーダーであるKareemが相手に対してトラッシュトークを仕掛けるシーンなど、バトルタクティクスの上手さも光った。ラストムーブも Ives が熱量のこもったキレのあるムーブで締めくくりバトルは終了。見事、ROCK FORCE CREWが今年度の世界一の称号を手にした。
BBOY Ives / photograph by Jason Halayko
ROCK FORCE CREWのKareemは優勝コメントにて、「疲れたけど最高です!決勝に向けてラウンドを重ねるごとに自分たちの気持ちも上がってきて、チームに一体感が生まれた。それが結果にも繋がったので最高の気分です。」と優勝後の喜びを噛みしめた。
BBOY Kareem / photograph by Jason Halayko
ダブルダッチ「DOUBLE DUTCH ONE’S」では男女ともに一進一退の攻防戦が!
大勢の観客が見守る中、延長戦に続く延長戦と接戦が繰り広げられた。
photograph by TAKASHI
2本のロープの中を跳ぶダブルダッチの個人戦「DOUBLE DUTCH ONE’S」。回し手を固定することで個人スキルのみを純粋に競い合うこのイベントは、年間6回の予選を経てFINALISTを選出し、男女別にシーズンでの優勝者を決める。
シーンの名物MCである「REG☆STYLE」のYUIと、新進気鋭のDJ rentaroによるナイスタッグで、シーズン1回目となる今回は和気あいあいと進む… かのように思われた。
しかし蓋を開けると、最終決戦のFINALを彷彿とさせるバトルの連続。4名のJUDGEが頭を悩ませドローが連発するような結果が全く読めない“五里霧中”の状態に。
■WOMEN’S SECTIONどの試合もベストバトルと言うに相応しいギリギリの戦い、決勝の対戦相手はプロチーム「FLY DIGGERZ」のAYUKAと、学生チーム「Millennium Collection」のASUKI。
この2人、今年6月に開催された昨シーズンのFINALでもマッチアップしている因縁の相手。ロープ内だけでなく外でも火花を散らし合う両者の表情には、いつものような朗らかさはない。
音に乗り軽やかにリズムを刻むHIPHOPスタイルの両者の戦いは、予想通りの好勝負に。観客も息を呑み食い入るように見つめる勝負の展開は、JUDGEに委ねられることに。
そんな接戦を制したのはAYUKA。ASUKIに敗北を喫したFINALでの雪辱を果たした彼女が、今シーズン幸先の良いスタートを切った!
WOMEN’S SECTION優勝者のAYUKA
photograph by TAKASHI■MEN’S SECTION
MEN’S SECTIONはフィジカルそしてメンタルの削りあい、まさに“肉弾戦”の連続。
そんな中で決勝まで勝ち進んだのは、日本一に輝いた「平成たぬき合戦ぽんぽこ」のクボユウトと、プロチーム「NEWTRAD」のMAXIMA (マキシマ)という、こちらも因縁の対決。
両者とも1995年生まれの同期で、今年のFINALでは1回戦でカードが組まれる、盟友にして最大のライバルの2人。「またFINALでやりあおう」という契りを交わした彼らが、なんと初回予選の決勝で相対することに…。
しかしダブルダッチの神は、そう簡単に彼らを楽しませてはくれない。なんといっても両者、これまでの試合で猛者たちを撃破してきたこともあり疲労困憊。“肉弾戦”と言っても過言ではない壮絶な試合は、接戦の末にクボユウトに軍配が上がった。
釈然としない表情で勝利を手にしたクボユウトと、ライバルに負けを喫したMAXIMA。一番の宿敵に対し互いに満足いくムーブで締め括れなかったリベンジは、宣告通りFINALの舞台に持ち越されるのか。
MEN’S SECTION優勝者のクボユウト
photograph by TAKASHI
こうして新シーズンを迎えたDOUBLE DUTCH ONE’S。業界を背負って立つプレイヤーたちの魂と魂がぶつかる戦いが、幕を開けた。
フリースタイルバスケットボール「BET」は前回3位のYOHがリベンジ
今回の「BET」優勝者のYOH
photograph by TAKASHI
DJが流す音楽に合わせながら、縦横無尽・自由自在にバスケットボールを操り、アクロバティックな動きとクリエイティブなダンスムーブを披露するフリースタイルバスケットボール。
そんなフリースタイルバスケットボールのバトル「BET」が今年も開催。それぞれ異なるスタイルを持つプレイヤー8名によるトーナメント形式で争われる今大会を勝ち上がり、決勝戦で優勝の座を争ったのはRIKUとYOH。
2人ともスピーディーかつトリッキーなムーブを得意とするプレイヤー。今までに何度もバトルの場で対峙し戦ってきた2人は、今回も両者ともに相手に勝つためにベストを尽くすパフォーマンスを披露した。熾烈な戦いの末、今回の「BET」を制したのはYOH。前回の3位入賞者は見事リベンジを果たし優勝の座を勝ち取った。
今回の優勝に対してYOHは「前回は自分のスタイルを出し切れなかったので心残りがありました。最近はバスケットボールのスキル向上に加えてダンス要素にもより力を入れ、今までとは違う練習しながら自分だけにしかスタイルの確立にチャレンジしています。今回はオリジナル技も決められた上で優勝できたのが嬉しいです」と話した。
惜しくも準優勝となったRIKU
photograph by TAKASHI
一方、準優勝となったRIKUは「決勝でYOHと当たった時は優勝よりもYOHを倒したいという気持ちでバトルしていました。今回は負けてしまいましたがチャレンジャーとして今後も挑み続けます」とYOHへのリベンジを誓った。
BMXショーケース「Enjoy BMX RIDE ON」では世界トップレベルのトリックが目の前で
ダイナミックなトリックを披露する本村果鈴
photograph by TAKASHI
チッタエリア内アレーナチッタにて各大会のスケジュールの間で行われたこのイベント。BMXフラットランド界からBMXメーカーのチームMOTELWORKSが集合。レジェンドライダーの田中光太郎のMCの元、 TWINS BMXとして活動する吉田幸生・尚生兄弟、弱冠12歳ながら世界女子トップライダーの本村果鈴、そして玄人好みの渋いトリックを得意とする高校生ライダー渡邉佑太の4名がパフォーマンスを披露し会場を沸かせた。
第一部では体験会を交えながらのショーケース、第二部では2組に分かれて8分間のバトル形式を模したショーケースで世界トップレベルのパフォーマンスを披露した。
ランニングバイク「ROCK’S CUP」ではキッズたちがチネチッタ通りを全力疾走!
チネチッタ通りの石畳コースを駆けるキッズたち
photograph by TAKASHI
1歳半から6歳までの未就学児を対象としたランニングバイク(ペダルなし自転車)によるレース「ROCK’S CUP」と無料体験会が開催された。レースではチネチッタ通りの石畳の上に設けられたミニコーンとコーンバーでレイアウトした1周約120mのコースをキッズたちが全力疾走。
自分たちの好みと体型に合わせてカスタマイズされたランニングバイクを乗りこなす姿はもうレーサーそのもの。応援する親御さんたちにも熱が入り終始白熱したレースが繰り広げた。
ライブペイント「Graffiti Live Paint」で世界レベルの作品に触れる
DRAGON76のライブペイントの様子
photograph by TAKASHI
同じくチネチッタ通りでは、世界で活躍するグラフィティアーティストである「KAZZROCK」「DRAGON76」「Gravityfree」の3名による路上ライブペイントが披露及び展示された。
カラースプレーや画材を活用し、目の前で作品をどんどん完成に近づけていく様子に通りすがりの一般のお客さんも立ち止まり思わず目を奪われる様子が印象的だった。
また、会場では誰でもアーティストたちと一緒にグラフィティ作成へ挑戦・体験可能なため、一般の方だけではなくダンサーやライダーたちも混ざりながら彼らの作品に一筆入れるという体験をする姿も見られた。
イベント概要
タイトル:INTERNATIONAL STREET FESTIVAL KAWASAKI 2022
開催日時:2022年11月26日(土)~11月27日(日)
Day 1 -ラゾーナ川崎プラザ ルーファ広場、KAWASAKI BRAVE THUNDERS COURT
Day 2 – CLUB CITTA’、KAWASAKI BRAVE THUNDERS COURT、チネチッタ通り
主 催:INTERNATIONAL STREET FESTIVAL KAWASAKI実行委員会
共 催:川崎市
後 援:公益社団法人日本ダンススポーツ連盟 / 一般財団法人日本ジャンプロープ連合 / 川崎商工会議所 / 一般社団法人川崎市観光協会 / 川崎駅広域商店街連合会
運 営:株式会社IAM / 有限会社OVER THUMPZ / 株式会社ロックス / STUDIO S.W.A.G
協 賛:Columbia
協 力:ラゾーナ川崎プラザ / KAWASAKI BRAVE THUNDERS / Hotel & Kitchen 縁道
技術協力:NTT東日本
The post 進化した世界レベルのストリートの祭典が川崎で「ISF KAWASAKI 2022」イベントレポート first appeared on FINEPLAY.