「全てドンマイではない」 少年野球チーム「横浜球友会」の格言「ドンマイ」の使い方を間違っているかもしれない。横浜市の少年…
「全てドンマイではない」 少年野球チーム「横浜球友会」の格言
「ドンマイ」の使い方を間違っているかもしれない。横浜市の少年野球チーム「横浜球友会」には、「全てドントマインドではない」という格言がある。チームを率いる笹木郁男監督は一見、仲間を気遣っているような言動が時に「逃げ道になっている」と指摘する。
横浜市都筑区で活動する横浜球友会は、発足して23年目を迎えた。チームには格言があり、その中の1つに「全てドントマインドではない」という言葉がある。
日本語で「気にするな」を意味する「ドンマイ」。少年野球でもチームメートがミスした時に使われる。失敗を引きずらず気持ちを切り替えられるように激励する言葉だが、笹木監督は何でもドンマイで済ませる風潮に疑問を投げかける。
「ドンマイが逃げ道になっていると感じる時があります。生きている以上、ずっと成長過程なので逃げないでほしいんです。間違った許し方をするのは、相手のためにならないと思います」
笹木監督は、同じ失策でも「ドンマイ」が許されないケースがあると指摘する。例えば、できるはずの準備を怠ったり、他のことを考えて集中力を欠いたりした結果、失策したら、ミスした選手は「気にする」必要があると説く。その時に、「ドンマイ」と声をかける選手は自ら逃げ道をつくっているという。
「優しさは許すことではなく、必要な時に追及すること」
「自分が三振や失策をした時の保険として、チームメートに優しくしているわけです。優しさは許すことではなく、必要な時に追及することだと考えています。簡単にドンマイを使わないでほしいんです」
ミスした仲間を指摘するためには、日頃の信頼関係が大切になる。これは、選手同士だけではなく、選手と指導者の関係性にも共通するという。笹木監督は「追及した時にもめてしまうのは、ベースの信頼関係ができていないからです」と話す。
選手と関係を築くために日頃の指導で心掛けているのは、距離感と説明の2つ。笹木監督は「指導者と選手は上下の関係ではありません。私が子どもたちから学ぶことはたくさんあります」と強調する。ミスした選手には、自身の経験や知識などを交え、理由を明確にして説明する。時間や労力がかかっても、選手が納得する方法を模索して信頼を積み重ねていく。
「プロの選手でも失敗するのに、学童野球で三振やバントミスした選手を怒鳴り続ける指導者は、選手から信頼されません。指導者から指摘されたことに納得したり、成果が出たりして、信頼が生まれていくと思います」
誰にでも失敗はある。だが、いつでもミスした選手に「ドンマイ」と声をかける安易な方法は、仲間も自分自身も成長する機会を失う。(間淳 / Jun Aida)