ルーマニア代表とのテストマッチを翌日に控えた日本代表は6月9日、これまで合宿を張っていた福岡県の宗像市からバスで2時間半かけて熊本市内へ移動。試合会場となる、えがお健康スタジアムでキャプテンズランをおこなった。 明日、15番を担うのは、代…

 ルーマニア代表とのテストマッチを翌日に控えた日本代表は6月9日、これまで合宿を張っていた福岡県の宗像市からバスで2時間半かけて熊本市内へ移動。試合会場となる、えがお健康スタジアムでキャプテンズランをおこなった。

 明日、15番を担うのは、代表スコッド唯一の大学生・野口竜司(東海大4年)だ。すでに8キャップを持つが、アジア・ラグビーチャンピオンシップ(ARC)での活躍がかわれ、欧州の強豪相手の一戦でスターターの座をつかんだ。ジェイミー・ジョセフHCも「才能豊かな選手。充実している先輩たちにアピールする絶好の機会」と期待をかける。

 前日練習を終えた本人は「やることはクリアなので」と、平常心を見せる。日本代表に呼ばれたのは昨春だが、今季のARCで、より大きな刺激を受けた。
「去年もしゃべってるつもりだったんですけど、アキさん(山田章仁)と一緒にやって、まだまだコミュニケーション力が足りないなと感じました」
 山田とWTB、FBとして試合に出たことで、より質の高い声のかけかたを学んだ。
「むやみやたらに声を出しても、パニックになる。ひとことで判断しやすい声をかけることの重要性を学びました」
 前日練習でも「スタジアムが広い分、声も通りやすいと思う」と、連携を確認した。

 ルーマニアはFWに自信を持つ相手。ジョセフHCは「スクラムはなるべく避けて、どんどんボールを動かして相手を消耗させていく」と攻撃的なゲームプランを示唆。そうなると、FBとして活躍の機会も多くなる。「大外のブレイクダウンは自分の仕事。キックの蹴りあいになったときは自分の判断が重要になってくる。WTBと連携をとることが大事ですが、ゲイン出来ると感じたときは、どんどんカウンターで攻めていきたい」
 チーム最年少の21歳。明日は物おじすることなく、大男たちの間を抜いていきたい。(文:森本優子)