2022年11月19日(土)、IHIステージアラウンド東京にて「マイナビ JDSF ブレイキン ジャパン オープン 2022」が開催された。ジュニアカテゴリー(BBOY・BGIRL)・オープンカテゴリー(BBOY・BGIRL)の計4部門にて…

2022年11月19日(土)、IHIステージアラウンド東京にて「マイナビ JDSF ブレイキン ジャパン オープン 2022」が開催された。ジュニアカテゴリー(BBOY・BGIRL)・オープンカテゴリー(BBOY・BGIRL)の計4部門にて行われ、100名を越えるBBOY・BGIRLが世界各国から日本に集結した。

この大会は2022年度からスタートした大会であり、来年2月に開催予定の「第4回JDSF全日本ブレイキン選手権」への出場権を争うポイント付与が最大の大会になっている。また、世界ランキングポイントも付与される「BREAKING FOR GOLD CHALLENGE SERIES」としても開催され、WDSFに選手登録している世界中のBBOY・BGIRLが参加可能となった。


BBOY ISSIN / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟

既に日本ではお馴染みのBBOY Shigekixをはじめ、先日Red Bull BC One World Finalにて好成績を残したBBOY ISSINやBBOY YU-KI、国内外で多くの実績を誇るBBOY NORIやBGIRL AYUMIが参戦。海外からはBGIRL Logistx(アメリカ)、BBOY Vero(韓国)などの強豪も参戦し、大いに盛り上がりを見せた。

BBOY WATO・BGIRL 7Gが優勝

ジュニアカテゴリーの優勝者はBBOY WATO(ワト)とBGRIL 7G(ナギ)が優勝に輝いた。


BBOY WATO / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟

BBOY部門ではBBOY WATO vs BBOY HAJIMEの決勝戦。両者ともに高いスキルを持ちながらも、自らのスタイルを前面に押し出し決勝戦を戦った。優勝したWATOは、すでに国内外でも多くの結果を残し注目度も高い中、貫録のパフォーマンスで勝利を勝ち取った。彼の得意とするパワームーブの精度とスピード感は大人と比べても間違いなくトップクラスであった。

WATOは今年の1月に開催された「第3回全日本ブレイキン選手権」ではジュニアカテゴリで優勝している。今大会で弾みをつけ、全日本選手権の連覇にも大きく期待がかかる。


BGIRL 7G / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟

BGIRL部門はBGIRL 7G vs BGIRL NOAの組み合わせ。両者は今年7月に行われた「JDSF BREAKING 中部北陸ブロック 2022」のジュニアBGIRLカテゴリー決勝にて対戦し、NOAが勝利している。

再戦となったこのバトルでは、多彩なステップなどで音を取りダンス力の高さを感じさせるNOAに対して、体の柔軟性を活かしたムーブで終始スタイルを貫いた7Gが勝利した。

リトアニアのBGIRL NICKAが初代女王に


BGIRL NICKA / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟

女子の決勝戦はBGIRL NICKA(リトアニア)vs BGIRL LOGISTX(アメリカ)の対決となった。両者は国際大会でも多くの実績を誇り、世界では名の知れたトッププレイヤーである。

LOGISTXは先日ニューヨークで開催されたRed Bull BC One World Finalでも準優勝し、常に世界のトップ戦線を走るBGIRLだ。しなやかで流れるようなフロー、そしてスピード感あるパワームーブも持ち合わせ、先攻からハイレベルなムーブを展開。


BGIRL LOGISTX / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟

NICKAも幅広いレパートリーのステップで音を取り対抗していく。なめらかなフットワークや、ウィンドミルからチェアグライドのコンビネーションなどハイレベルなパワームーブも決め、世界のレベルの高さを感じさせた。

結果はNICKAに軍配があがり、見事初代女王に輝いた。NICKAは「優勝できてとても嬉しい。私は初めて日本に来ましたが素晴らしい日本の方々や、コンペティションに参加できて良かったです。今日はとても最高の日です。」と優勝した感想を語った。尚、日本のBGIRL AYUMIはBGIRL AYANEとの3位決定戦を戦い勝利。3位で表彰台に登った。

BBOY SHIGEKIXがNORIを倒し大会初優勝


Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟

決勝戦はBBOY SHIGEKIXとBBOY NORIの日本人対決となった。NORIは準決勝でBodyCarnivalのBBOY ISSINを倒し、SHIGEKIXは韓国のBBOY Veroとのバトルを制し決勝に進んだ。

この2人は過去様々なバトルで何度も直接対戦し、再びこの大舞台で相まみえることとなった。1ラウンド目から先攻のNORIは洗練されたシルエットと、衰えを感じさせないパワームーブで完璧なムーブを披露して勢いにのった。

後攻のBBOY SHIGEKIXもキレのあるパワームーブやフリーズから流れるようなコンビネーションでスキル幅の広さを常に見せつける。単発の動きだけではなく、音楽の小節の変わり目ではしっかりとインパクトのあるムーブを入れ込み、高いレベルのミュージカリティも披露した。


BBOY SHIGEKIX / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟

3ラウンドに渡る激戦の結果は2:1の票差で、BBOY SHIGEKIXが優勝を手にした。優勝したSHIGEKIXは「世界選手権から一か月後の大会で自分が納得できるほどの調整ができるか葛藤はあったのですが、今までやってきたことを出せるかにフォーカスしていました。まだまだ課題はありますが、やってきたことが踊りに出ている感覚はあったのでいい経験になりました。NORIさんとは何度もバトルしているのですが、自分がブレイキンを始めた時から憧れのBBOYだったので今日も熱い気持ちで挑ませてもらいました。」とのコメントを残した。
SHIGEKIXは7月に開催された「第11回ワールドゲームズへブレイキン種目」では銅メダル獲得、先月開催された「WDSF 世界ブレイキン選手権」では銀メダル獲得、本大会では金メダルを獲得。着実に世界の舞台で結果を残し続け、2022年の大会を締めくくった。

また、NORIが今大会の様なオリンピックフォーマットの大会に出場するのは初であったが、見事決勝まで勝ち上がり僅差まで王者を追い詰めた。昨今のシーンでは若い世代が勢いを見せる中、今大会NORIは常にフレッシュであり長年の経験値とBBOYとしての貫録を見せた。


Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟

今回は日本開催の大会で多くの海外選手が参戦し、見どころが多くあった大会であった。海外勢の身体能力の高さや、音に対してのフローやムーブの組み立て方は海外勢特有のスタイルがあり、より様々なスタイルのブレイキンを体感する事ができた。

今大会が終わり、来年開催の「全日本選手権」や「WDSF Breaking for Gold World Series in 北九州」などに向けて、ポイントランキングの動きも大きくなっている。さらに今後国内で開催される大会では多くの海外選手が参加するため、規模もより大きくなってきている。2年後のオリンピック、更にはその先のブレイキンシーンの未来にはどのようなドラマが待っているのか、引き続き注目していきたい。

大会結果

ジュニアBGIRL部門

1位:7G
2位:NOA
3位:Mirei

ジュニアBBOY部門

1位:WATO
2位:HAJIME
3位:Lil kong

オープンBGIRL部門

1位:NICKA(リトアニア)
2位:LOGISTX(アメリカ)
3位:AYUMI(日本)

オープンBBOY部門

1位:SHIGEKIX(日本)
2位:NORI(日本)
3位:Vero(韓国)

The post SHIGEKIXがNORIとの直接対決を制し優勝!「マイナビ JDSF ブレイキン ジャパン オープン 2022」 first appeared on FINEPLAY.