2019年の自国開催ラグビーワールドカップへ向けて強化を進める日本代表は、その本番で同組に入る可能性があるルーマニア代表と「リポビタンD チャレンジカップ 2017」の第1戦で激突する。 世界ランキングは日本が11位、ルーマニアは16位だ…

 2019年の自国開催ラグビーワールドカップへ向けて強化を進める日本代表は、その本番で同組に入る可能性があるルーマニア代表と「リポビタンD チャレンジカップ 2017」の第1戦で激突する。
 世界ランキングは日本が11位、ルーマニアは16位だが、“オークス”の愛称を持つ男たちは、今年のラグビーヨーロッパ・インターナショナルチャンピオンシップ(旧 ヨーロピアン・ネーションズカップ)で6連覇中だったジョージア代表を倒して優勝しており、特にスクラムは強力で、難敵となりそうだ。

 日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ(HC)は「FWが強いし、体格も大きい。ジャパンに対してFWで狙ってくると思う」と警戒する。それでも、自分たちの戦い方を信じてそれを貫き通すことが大事だと語り、「いい準備をしてきたので、みんなが誇りに思えるようなパフォーマンスを期待する」。

 2015年ワールドカップ以来の日本代表復帰となった元主将のリーチ マイケルは6番で先発予定。スーパーラグビーのチーフスではNO8でプレーするリーチだが、ルーマニア戦のジャパンの8番はアマナキ・レレイ・マフィがつける。
「彼らはいま、そのポジションでベストプレーヤー。リーチはリーダーとして非常に経験値の高い選手なので、ハル(共同キャプテンのCTB立川理道)が怪我してしまっている現状で、フォワードのなかでショータ(共同キャプテンのHO堀江翔太)をサポートしてほしい」(ジョセフHC)

 FBで先発するのは、今回のスコッドで唯一の学生である野口竜司だ。指揮官は野口について、「すばらしいポテンシャルと自信を持っている選手。スピードがあり、我々のゲームプランに必要なスキルセットを持っている」と評し、サンウルブズの15番として経験を積んでいる松島幸太朗を追いかける存在であるため、「出発のバスに追いつくチャンス」と独特の表現で奮闘を期待している。

 10番は、今春の韓国代表戦で2キャップを重ねた小倉順平に託された。「チャンスに値する選手。彼はサンウルブズで先発出場したとき良いパフォーマンスをしていたが、スターターとしての機会はあまり与えられていなかったので、今回チャンスを与える」とジョセフHC。
 しかしながら、ルーマニア戦は最後まで競り合うことが予想されるため、リザーブメンバーも重要と考えており、ベンチスタートとなるSO田村優やFB松島幸太朗などが終盤のプレッシャーがかかる局面でカギを握るかもしれない。ジョセフHCは「サンウルブズは最後の15分あたりで失速する傾向にあったので、控えに力のある経験豊かな選手が必要と考えた。試合は最後のところで勝敗が決まると思っている」と語った。

 100キャップの大台到達まであと2つと迫っているLO大野均はルーマニア戦のメンバーには入らなかった。
 日本代表初選出のCTBデレック・カーペンターは12番で初キャップとなり、HO庭井祐輔はベンチ入りでデビューに備える。

1.山本幸輝(ヤマハ発動機)  2.堀江翔太(主将/パナソニック)  3.浅原拓真(東芝)  4.谷田部洸太郎(パナソニック)  5.ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機)  6.リーチ マイケル(東芝)  7.徳永祥尭(東芝)  8.アマナキ・レレイ・マフィ(NTTコム)  9.田中史朗(パナソニック)  10.小倉順平(NTTコム)  11.福岡堅樹(パナソニック)  12.デレック・カーペンター(サントリー)  13.ティモシー・ラファエレ(コカ・コーラ)  14.山田章仁(パナソニック)  15.野口竜司(東海大4年)

〔リザーブ〕
16.庭井祐輔(キヤノン)  17.稲垣啓太(パナソニック)  18.伊藤平一郎(ヤマハ発動機)  19.大戸裕矢(ヤマハ発動機)  20.ツイ ヘンドリック(サントリー)  21.内田啓介(パナソニック)  22.田村優(キヤノン)  23.松島幸太朗(サントリー)