突然の大型トレードに衝撃が走った。 11月15日、楽天の涌井秀章と中日の阿部寿樹の1対1のトレードが発表された。ともに…

 突然の大型トレードに衝撃が走った。

 11月15日、楽天涌井秀章中日阿部寿樹の1対1のトレードが発表された。ともに、高い実績を残してきたチームの主力選手であるだけに、大きなインパクトを与えるニュースとなった。

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 特に、中日の「阿部放出」については、プロ野球ファンや球界関係者の間で物議を醸している。最下位に沈んだ今季、非力な打線の中でもチーム2位の57打点を記録、守備能力も高い貴重なユーティリティプレーヤーであり、36歳の涌井に対し阿部が32歳という両者の年齢からも、中日にはデメリットの方が多いと捉える見方も少なくない。

 そして多くのファンも不可解とも捉えてしまう今回のトレード劇には、球界OBも首を捻っている。

 現役時代、大洋の主力選手として長く活躍した高木豊氏が自身のYouTubeチャンネル『TAKAGI YUTAKA BASEBALL CHANNEL』でこのトレードについて言及しており、両球団の思惑を分析しながらも、やはり驚きの表情を覗かせていた。

 トレードが発表された同日の15日に配信となった「【大型トレード】楽天涌井秀章投手と中日阿部寿樹内野手と交換トレードが成立!涌井は間違いなく活躍する!その理由は…高木の意見を語ります!」の中で、冒頭より高木氏は「内野手が不足している中日が阿部を出して大丈夫なのか」とコメント。さらに「野手では非常に成長をみせた岡林(勇希)や大島(洋平)も頑張ったけど、勝負どころで一番働いたのは阿部なんだよね」と今季の働きを評している。

 何度も「中日は阿部を出して大丈夫!?」と困惑する高木氏だが、話題が中日のチーム事情にも及ぶと「立浪監督の中ではチームを変えていく、若手を積極的に使っていくという狙いがあって、阿部がいるとどうしても頼ってしまう。とにかく若手を起用するための枠を空けるつもりなのでは」と予想。さらに「中日は大改革をしなければいけない時期に来ている。内・外野手とも手薄なので、育てなければならない」として、若手育成のための放出であるとの見解も示している。

 動画の中では他に、阿部が東北出身であることや学生時代のチームメートである島内宏明が楽天に在籍している点を挙げ、さらにベテランである涌井も広いバンテリンドームを本拠地にすることなどをポジティブな要因であるとして、今回のトレード自体は「双方とも(移籍先で)働くと思う」と両者への期待も語っている。

 だが一方で「思惑は一致していると思うけど、中日は『内野手出して良いの?』と一番に感じた、驚きのトレードだった」など心境を吐露。また「中日は今年のドラフトで内野手を3人くらい獲ったけどまだすぐには使えると思えない」と若手育成についても懸念を口にしていた。

 近年、主力選手として定着し攻守で大きな存在感を放ち、「マスター」の愛称でも多くのファンから親しまれていた阿部の突然のトレード放出。来季の中日には、高木氏が発していた「不安ばっかりが募るんだけど」という言葉を一掃するだけのチーム作りが求められる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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