「特別なことは不要」 グラブ全体をから拭き、手の入口は水拭き グラブの手入れが大事なのは分かっている。でも、面倒で置きっ…

「特別なことは不要」 グラブ全体をから拭き、手の入口は水拭き

 グラブの手入れが大事なのは分かっている。でも、面倒で置きっぱなしにしてしまう。そんな少年野球の子どもたちに、グラブのプロは「難しく考えなくていい」とアドバイスする。静岡県焼津市にあるグラブ・スパイク修理の専門店「Re:Birth」の店主は「練習後にから拭きするだけでグラブの寿命は変わります」と力を込める。

 グラブの手入れと言われると、少年野球の子どもも保護者も難しく考えてしまいがち。「Re:Birth」の店主・石川能さんは「特別なことはしなくていいので、少し手をかけるのが大事です」と話す。

 練習後に毎回、クリーナーやオイルを使う必要はないという。石川さんが選手たちに伝えるのは「から拭きの大切さ」。タオルで汚れを落とすだけで大きな違いがあり、グラブの寿命が変わるという。練習や試合後、グラブの表面、先端、隙間をから拭きするよう勧めている。

 手を入れるグラブの入口は水拭きする。手にかいた汗がグラブに残ってしまうと、革が傷んでしまうためだ。水に濡らしたタオルを強く絞って拭くだけ。あとは乾くのを待つ。練習でくたくたになって、グラブをバッグに入れたままにする選手もいるが、石川さんは「汗が取れませんし、湿気も残ってグラブが重くなってしまいます」と注意を促す。

オイルの付け過ぎは逆効果 「革のポテンシャルを信じる」

 グラブの手入れはクリーナーを使って時間をかければ、よりきれいに汚れを落とすことができる。誤解されているのが、オイルの使用法。グラブの手入れには毎回オイルを使うと思っている子どもや保護者は少なくないが、オイルはグラブが乾いた時だけでいい。石川さんは、こう説明する。

「グラブの革自体に油があります。オイルを塗りすぎると、人間で例えるならお風呂にずっと入ってふやける状態なので、革が破れやすくなってしまいます。オイルを塗る目安は月に1回。革のポテンシャルを信じて、お手入れするのがいいと思います」

 オイルを塗る前は、必ずクリーナーで汚れを落としてグラブを乾かす。汚れが残っているとオイルでコーティングしてしまい、グラブが重くなったり、劣化したりする。石川さんは「やり方は人それぞれ」とした上で、自身はオイルを手で塗っていく。塗り過ぎは逆効果で、ベタベタしない程度で十分だという。オイルをグラブによりなじませたい場合は、熱を発するイメージでブラシを速めに動かす。

 専門にする修理の他にも、手入れや型付けの仕方も子どもたちや保護者にアドバイスしている石川さん。グラブに愛着を持って、長く使ってもらうために、技術や知識を惜しみなく伝えている。(First-Pitch編集部)