豪州との2連戦で快勝も阪神・湯浅は「一番感覚が良くなかった」 野球日本代表「侍ジャパン」は10日、札幌ドームで豪州と強化…

豪州との2連戦で快勝も阪神・湯浅は「一番感覚が良くなかった」

 野球日本代表「侍ジャパン」は10日、札幌ドームで豪州と強化試合を行い、9-0で勝利した。5投手による完封リレーで豪州打線を圧倒した一方で、投手陣からはレギュラーシーズンとは違う対応に苦戦する声も聞かれた。

 来春3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた強化試合「侍ジャパンシリーズ2022」には28人が招集された。今回対戦した豪州とは1次ラウンドで対戦が決まっているが、9日は今永昇太投手(DeNA)、戸郷翔征投手(巨人)が好投し、8-1で勝利。この日も、先発・佐々木朗希投手(ロッテ)ら5人のリレーで勝利し、2連勝を収めた。

 2試合で計1失点と豪州打線を封じた投手陣だが、多くの選手は投球内容に課題も感じていた。この日3番手で1回を無失点に抑えた伊藤大海投手も「投球内容は納得していない」、4番手の阪神・湯浅京己投手も6日の巨人戦(東京ドーム)に続き無失点に抑えたが、「今年、投げた中で一番感覚が良くなかった」と厳しい表情だった。

 投手陣を悩ませている要素の一つとしてボールの違いが挙げられる。同シリーズでは、WBCの公式球を使用。一般的に、NPBで使用されているボールに比べ滑りやすいといわれている。この日、2番手で登板したヤクルト・高橋奎二投手も「ちょっと滑る感じがした。滑るなりに投げ方とか握り方を変えないといけない」と明かしていた。

準決勝では会場が米フロリダに…ロジンの違いも

 国際試合となればボールの違いだけではない。伊藤が2試合で感じたのは、滑り止めとして用いられるロジンの質。「ロジンの感覚がいつもと違うというのはみんな話しています。付け方とか考えてやっています」と話す。「気にしないのが一番だな」と割り切ったが、完全に手応えは掴めていないようだった。

 他にも球場の違いも国際試合ならではの課題だ。佐々木朗は札幌ドームで初めての登板。4回を4安打無失点に抑えた一方で、奪三振は2と、シーズン中の本調子ではなかった。佐々木朗も「札幌ドームのマウンドは初めてで、ボールもいつもと違ったので、探りながらでしたが徐々に修正しながら投げました」と振り返った。WBCでも、準決勝からはマーリンズの本拠地ローンデポ・パーク(米フロリダ州マイアミ)で行われる。異国の地での登板にも慣れる必要がある。

 一方、今回の強化試合4試合では、投手陣最年長のソフトバンク・石川柊太投手らを中心に全体で感覚の違いを共有しあった。8日の前日練習後の会見で「対応はさほど難しくないという風に僕は認識している」と話した今永は翌9日、4回3安打10奪三振無失点の奪三振ショーを見せた。

 若手中心の選出となった今回の強化試合。投手陣には様々な対応が求められた。本戦には、エンゼルス・大谷翔平投手やパドレス・ダルビッシュ有投手らMLB組も出場の可能性がある。単なる実力だけでなく、“対応力”も本戦での代表選出の大きなカギになりそうだ。(川村虎大 / Kodai Kawamura)