劣勢の侍ジャパン…8回に村上宗隆、山田哲人の連続弾で逆転 野球日本代表「侍ジャパン」は6日、東京ドームで巨人と強化試合を…

劣勢の侍ジャパン…8回に村上宗隆、山田哲人の連続弾で逆転

 野球日本代表「侍ジャパン」は6日、東京ドームで巨人と強化試合を行い、8-4で勝利した。4番に座る村上宗隆内野手(ヤクルト)が終盤の8回に同点2ラン、9回にもソロの大暴れ。5日の日本ハム戦から2戦3発の大当たりだ。そしてこの日は、5番に入った山田哲人内野手(ヤクルト)が8回、村上に続いて決勝弾を放った。指揮官も「そこが大事」という“5番問題”に1つの解が見えた。

 侍ジャパンの劣勢で進んだ試合は、2-4の8回に大きく動いた。1死から牧(DeNA)が四球を選び、続く村上が右中間スタンドへ同点2ラン。さらに山田が左翼席へ決勝ソロをかけた。栗山監督が試合後の記者会見で「哲人、ありがとう。ずっと試合が続いている中で、ここ一番での力は本当に大きい。感謝しています」と声をかけたほど、大きな一発だった。

 昨冬に就任した栗山監督は今季、各球団の試合を視察して回った。その中で村上に侍の4番を任せることは決めていたのだという。「球界が若返ろうとしている」という流れの中で。中心になる選手と期待してのことだ。シーズン56本塁打した村上の威力は、この日の2発でも証明された。そうなると勝敗のカギを握るのは、その後を打つ打者だ。外国との真剣勝負になれば、村上はいやでも歩かされる場面が増えてくる。

 この日は、山田が最高の回答を出してくれた。指揮官は5番起用の理由を「そこが大事になるんだというのがあって。3番も考えましたけど、ここの打順が一番相手が嫌かなという形です」と説明する。5番の重要性を分かって、あえてシーズン中のヤクルトでは村上の前となる3番が多い山田を起用したのだという。

栗山ジャパンにどうしても必要な山田哲人「来てくれというのがすべて」

 山田は本塁打の場面を「僕も打ちたいという思いはあったんですけど、追い込まれていたのでミート中心で打つことを心がけて。結果的に本塁打になった感じですかね」と振り返る。一発狙いで力みかえることなく、つないでいくという姿勢が最高の結果を呼んだ。

 村上のあとを打つことについても「ちょっと変な感じはしましたけど、特に違和感なく自然体で入れたんじゃないかと」と口にする。勝利を引き寄せた一打にも「自分自身は勝負強いとは思っていないですし、さらに自分にプレッシャーをかけている部分があるので、もう少しリラックスして入れるようにしたい」と、さらに上を見据える。

 山田は前回2017年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にも出場している。その後も2019年のプレミア12と昨夏の東京五輪では金メダルに貢献した。この間ずっと、日本代表の中軸であり続けた選手だ。さらに2年連続で日本シリーズまでシーズンを戦い抜いている。栗山監督はその皆勤ぶりも理解した上で、今回も代表に呼んだ理由を明かす。

「ここ何年かずっと、全ての試合に出ながらやっていて、本当に疲れているだろうなと。その中でどうしても来てくれというのがすべて。言葉にする気もないので。それがすべて」

 図抜けた長打力を持つ村上のあとを誰が打つのか――。山田という一つ目の解は見えた。豪州との残り2試合、「勝つことしか考えていない」と言う栗山監督は、さらに別の答えを見つけにいくはずだ。(羽鳥慶太 / Keita Hatori)